崎田川から流出する赤土で茶色に染まる与那覇湾(写真上、下地川満)。市総合体育館では職員が雨漏りの対応に追われていた(同下、平良東仲宗根)

宮古島地方24時間雨量302㍉、11月最大 与那覇湾に赤土流出

 宮古島地方は1日、沖縄近海にある前線の影響で大気の状態が非常に不安定となり、10月31日に続き1日中雨の降る日となった。平良下里では午前5時10分までの24時間で、11月の観測史上最大となる302㍉の雨量を記録。下地の与那覇湾が流出した赤土で茶色に染まったほか、市総合体育館では職員らが雨漏りの対応に追われていた。


 アメダスの速報値によると、降り始め(10月30日午前0時)から1日午後4時までの降水量は、平良下里409㍉、多良間空港349㍉、宮古空港333・5㍉、下地島空港305・5㍉、城辺新城278㍉。
 平良下里の11月における24時間降水量は1986年に記録された270㍉が最大だったが、32㍉更新。多良間村仲筋では午前2時31分までの1時間で72・5㍉の非常に激しい雨が降った。
 崎田川から大量の赤土が与那覇湾に流入していたほか、低地にあるほ場では冠水も見られた。店内にバケツを置き雨漏り対策をしている飲食店などもあった。
 老朽化している市総合体育館は台風による屋根の崩壊や外壁天井のはく離で雨漏りが常態化している。市スポーツ協会の砂川部会長は「現在の場所で建て替えることは決定しているが、完成までにはまだまだ時間がかかる。補修などで今の施設を持たせないと利用者に迷惑がかかる。市とも協議したい」と話した。
 宮古島地方気象台は、雨のピークは過ぎたがこれまでに降り続いた雨により地盤の緩んでいる所があるとして、土砂災害に注意するよう呼びかけている。

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