文科大臣賞を受賞した京都府の野田さん(前)とみやこ少年少女合唱団が作品を群読した =未来創造センター多目的ホール

宮古で「詩(ことば)の祭典」開催 全国の受賞者を表彰

 美ら島おきなわ文化祭2022の分野別事業として29日、宮古島市で「詩(ことば)の祭典」が開催された。未来創造センターで行われた式典では、「海」をテーマに全国から集まった409点から文部科学大臣賞や宮古島市長賞など7つの賞に選ばれた受賞者を表彰し、みやこ少年少女合唱団が文科大臣賞作品の群読を披露。また、琉球大学の山里勝己名誉教授と詩人の高良勉氏が特別講演を行った。30日は市民文化祭一般の部の表彰式が開かれる。
 美ら島おきなわ文化祭は、沖縄の文化芸術が花開き多くの人に知れ渡り、その美しさに触れてほしいとの願いを込めた「文化芸術の花 咲いわたり」をテーマに、県内全域でさまざまな催しが開かれている。
 詩では分野別の「詩(ことば)の祭典」や県実行委員会主催の宮古芸能フェスティバルやトーク&ライブイベントのほか、市独自事業の市民総合文化祭が開かれている。よしもと南の島パニパニシネマも応援事業を実施中。
 表彰式で座喜味一幸市長は「応募作品は審査員泣かせの力作ばかりで、日頃から詩想を練られてきた成果を表してくれたものと思う」とたたえ「祭典と市民総合文化祭が一体となった催しを契機に、宮古島の文化がますます大きく広がりを見せていくことを期待する」と述べた。
 入賞作は小学生、中高生、一般の部の3部門に分けて選出。みやこ少年少女合唱団は、文部科学大臣賞に選ばれた野田梨央さん(京都府、小学3年生)の「おかあさんの目」、石橋紺花子さん(福岡県、高校1年生)の「始まりを告げる場所」、雪柳あうこさん(東京都、一般)の「海際で」の3作品を群読した。
 表彰式のために来島し、合唱団とともにステージに上がり自作を朗読した野田さんは「小さい時に海に行ったことがすごく楽しくてずっと覚えていたので、それを詩に表現した。賞をもらえてうれしい」と話した。
 下地ヒロユキ審査委員長は野田さんの作品を「前半で描かれる海の広さ豊かさと、後半で表される海と母の対比と共通性の発見が見事だ」と評した。
 未来創造センターでは30日まで、市民文化祭の一般・児童生徒の部の展示が行われている。30日には一般の部表彰式のほか、方言部会が民話の朗読を行う。

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