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グループに分かれ授業改善などを協議する校長ら =宮古合同庁舎2階講堂

22年度全国学力テスト結果分析を報告 宮古教育事務所小中校長研修会

 宮古教育事務所(宮城克典所長)は17日、宮古合同庁舎で、2022年度第2回小・中学校校長研修会を開き、4月に行われた全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の宮古地区の結果分析を報告した。小中ともに国語では授業改善の成果が見られるが、算数・数学では応用問題への対応に課題が見られるという。参加した校長らはグループに分かれて授業・学校改善に向けた協議も行い、「児童生徒の課題は教員の課題」との発表があった。
 テストは小学6年生と中学3年生が対象。宮古地区の正答率は小学生が国語61%、算数55%、理科57%と、それぞれ県平均を2、4、4下回った。県との比較では前年度から改善されているものの、全国比では大きな変化はなく、特に算数は8・2と大きな差が開いている。
 中学生は国語66、数学42、理科45と国語が2、理科が1県を上回り、数学は同値だった。国語は全国比でも改善されているが、数学は昨年より差が広がり、9・4下回っている。理科は4年ぶりの実施だったため正答率の比較はされていない。
 小学国語では「言語活動を通して資質・能力を育成する」を意識した言語活動の充実、授業改善が行われていると評価。中学国語はエリア型強化研究会や授業力アップ研究会などを通した取り組みが浸透しつつあるとした。いずれも「思考力・判断力・表現力」の育成を課題に挙げている。
 算数ではほとんどの学校が基礎・基本レベルの業者テストを採用しており、問題を発見・解決するような課題設定や自主学習力の育成を図る必要があると指摘。数学においても、「数学的な見方・考え方」を働かせる場面設定や課題設定などで、授業を質的に改善する必要があるとした。
 今年度の調査では「先生はあなたの良い所を認めてくれていると思うか」という問いに、市の小学生は「はい」が66・4%と県比10、全国比20以上高く、中学生は47・1%でこちらも県・全国を上回っていたことなども報告された。
 授業・学校改善のグループ協議で代表発表した池間小中学校の平良吉嗣校長は「子どもたちの課題というが、実は私たち教員の課題。子どもも教員も『学びの方向性』を同じ向きにそろえていきたい」と述べた。

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