参院選きょう公示、沖縄選挙区は6氏が立候補
【那覇支局】第26回参院選は22日公示、7月10日に投開票される。沖縄選挙区は「オール沖縄」勢が支援する現職の伊波洋一氏(70)=無所属=と、元総務官僚の新人、古謝玄太氏(38)=自民公認、公明推薦=による事実上の一騎打ちになる公算だ。両氏とも新型コロナウイルス対策やそれによる疲弊した県経済の立て直し、離島振興を掲げている。米軍普天間基地の辺野古移設を巡っては伊波氏が「反対」、古謝氏が「容認」と意見が分かれ、今回の大きな争点になる。両氏を含め6氏が立候補を表明している。
伊波氏は新型コロナで打撃を受けた経済の復興には観光関連産業の復調が大切であると強調。その上で消費税5%減税を実施し、燃料などの価格高騰に対応する支援も行うとしている。
古謝氏は総務官僚として自身の経歴を強調。その上で「しなやかで強い経済を持つ沖縄」を目指すとして、公共投資や支援制度の充実を図るとしている。
辺野古新基地建設について伊波氏は「技術的に軟弱地盤の問題が解決していない。自分と玉城デニー知事を当選させることが日米両政府に諦めさせる近道だ」と強調。その上で「南西諸島(先島)への自衛隊ミサイル基地の強硬配備に反対」している。古謝氏は「普天間飛行場の危険性除去のためには早期の辺野古移設を容認する」とし、「ウクライナ情勢に学び、沖縄を取り巻く安全保障環境を踏まえた県民の安全確保を追求する」としている。
従来は辺野古新基地建設が最大の争点となってきたが、新型コロナウイルスによる経済政策に県民の関心が高まっており、辺野古移設を巡る両者の違いがどこまで影響を及ぼすかが焦点とみられる。9月の知事選に向けての前哨戦として伊波氏を支援する「オール沖縄」勢力と自公政権の激戦が繰り広げられそうだ。
両氏以外にも、いずれも新人の石田辰夫氏(70)、河野禎史氏(48)=参政党公認=、金城達郎氏(58)=幸福実現党公認、山本圭氏(42)=NHK党公認=の4氏が立候補を表明している。