会見した玉城知事 =9日午後、県庁

八重山に「感染拡大警報」

【那覇支局】玉城デニー知事は9日午後、県庁で会見し新型コロナウイルスの感染が拡大する八重山地域に「コロナ感染拡大警報」を発令すると発表した。期限は2週間。同地域では感染が急拡大したため、県は先月末に「まん延防止等重点措置」の適用を国に求めるか検討した。

 コロナ警報は感染者が増加傾向にある石垣市と八重山保健所管内(竹富町、与那国町)に発令された。八重山圏域では医療ひっ迫の懸念もあるため、住民には体調不良時の出勤や登校.登園を控え、ワクチンを追加接種するよう求める。送別会や卒業パーティーは飲食なしで開催するか検査を受検して参加するよう求める。
 八重山地域では、院内感染によるクラスター(感染者集団)で病床使用率が60%以上となり、人口10万人あたりの新規陽性者数(直近1週間)も前週比で2倍に達した。重点措置の再要請を検討する目安に達したが一時的だったため、県は9日の対策本部会議で国への要請見送りを決定。高齢者へのワクチン接種が県内で最も進捗(6日時点で77.68%)していることも考慮した。
 県内では、8日時点で21万148人(63.3%)の高齢者が3回目接種を終えた。玉城知事は「オミクロン株に追加接種は有効。県内の22市町村(過半数以上)で既に高齢者の70%が済ませた」と強調。感染は若年層と親世代で目立つため換気徹底を求めた。
 変異株「BA.2」について、玉城知事は「市中の広がりが懸念される」と指摘。県外渡航者は検査を積極的に受検するよう求めた。

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