就任1周年を前に報道陣の取材に応じる座喜味市長 =21日、市役所市長室

座喜味市長、就任から1年

座喜味一幸市長は25日で就任からちょうど1周年を迎える。これを受けて21日、市役所で報道陣の取材に応じ、「市政刷新、市民目線の行政運営を一貫できた」と1年目の市政を振り返るとともに、市民所得の10%向上実現への決意など今後の施政方針を語った。また「コロナに始まりコロナに終わる1年だった」と述べ、オミクロン株に置き換わった「第6波」の流行を収束させるため、市民に改めてワクチン接種への協力を呼び掛けた。

 4選を目指した下地敏彦前市長に勝利した1年前の市長選について、「市民の目線で行政をクリーンにしてほしいという圧倒的な思いがあった。多くの市民から負託を受け当選させてもらったことに感謝を忘れたことは無い」と語った。
 市議会では市長不信任案を2度提出され、予算案もたびたび修正されるなど少数与党で厳しい運営を迫られたが、「市政刷新、市民目線の行政運営という点は一貫してきたと自負している」と振り返った。
 重要公約として掲げる市民所得の10%向上の実現に向けて、6次産業化の推進が重要と語る。「産業振興局を新設し取り組んでいた。所得向上への市民の共感が広まり、多くの提案が寄せられている。前向きな大きな流れができている」と手応えを語った。
 2年目以降の取り組みとして「戦略商品を定め年間で安定して供給できる体制を整え、具体的な結果を出していきたい」と意欲を示した。
 市では市長選直後から新型コロナの感染が急拡大。昨年8月には市長が「世界最悪の感染地帯になった」と評するほどにもなった。9月半ば以降は小康状態になっていたが、年明けからオミクロン株に置き換わった「第6波」の流行が猛威を振るっている。
 市長は「コロナに始まりコロナに終わる一年だったが、無料PCRの充実などで収束傾向にある」と述べ、「市民の皆さんには3回目のワクチンを打ってもらい、当たり前の生活・経済を取り戻していきたい」と改めて協力を呼び掛けた。
 コロナ後の経済復興については「宮古は比較的速く進むと思う」との認識を示しつつ「かつて『宮古島バブル』と呼ばれた観光業の課題も見えた。『量より質』に転換し、富裕層をターゲットにした戦略を考える必要がある」と話した。

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