消防出初式 勤続章など9人を表彰
宮古島市(下地敏彦市長)の2021年消防出初式が7日、平良西里の市消防本部で行われた。来間克消防長ら職員や消防団員、市関係者が市民の生命、財産を守り、減災に取り組む消防体制の充実強化とともに、新型コロナウイルス感染症患者の搬送など最前線での業務遂行に決意を新たにした。今年は新型コロナ感染症対策のため、例年と比べて規模を大幅に縮小し、特別点検、式辞、勤続章表彰、一斉放水のみとなった。
出初式は、消防職団員が新たな決意で車両や資機材の点検と訓練で圏域住民の防災意識を啓発し、災害防止に努めることを目的としている。同本部によると、20年発生状況は、火災13件、救急搬送は新型コロナ感染症で診療自粛が影響し、前年を373件下回る3040件となった。
式辞で下地市長は、規模縮小について消防行政の特殊性を踏まえた安全確保を理由に示した上で、「市も感染拡大防止と、社会基盤の一日も早い回復に向け各種施策に取り組んでおり、医療関係者をはじめ回復に奮闘されている方々、協力いただく市民に感謝する」と述べた。
この上で下地市長は「消防職員は、感染症罹患者の搬送など最前線の業務に従事する厳しい環境に怯むことなく立ち向かい、感染症対策には十分に留意され市民の付託に最大限に応えられるよう精進することを強く望む」と激励。
また、「市民には引き続き防火防災意識の高揚に努めていただくとともに、救急車適正利用など、消防業務の円滑な遂行に対して協力してほしい」と呼びかけ、「消防行政に課せられた責務を強く認識し、減災に向け消防体制の充実強化に取り組む」と強調した。
受章者に対しては「厳しい状況下で勤続章、内助の功を受賞する消防職員、消防団員や家族に対し、これまでの功労、功績に感謝し、今後の活躍を期待する」と祝福した。
勤続15年以上で成績優秀な職員と団員に対する県消防協会の勤続章で職員5人、団員2人、団員を支えた「内助の功」に2人の計9人を表彰。市消防団の前川尚誼団長が各代表に賞状を手渡した。
今年の出初式は、例年実施している一日消防長任命、幼年少年消防クラブ余興、職員展示訓練披露などを中止した。
受章者は次の通り。
【県消防協会勤続章】職員=垣花正輝(消防署第2警備課)川満丞(同第3警備課)前川尚彦(消防本部予防課)濱川雄(消防署第1警備課)砂川晃也(同第3警備課▽団員=川満秀明(平良分団狩俣部班長)與那覇斉(城辺分団城辺部班長)【同協会特別表彰・内助の功】上地ゆかり(上地明弘=下地分団下地部)友利久美子(友利政則=平良分団宮原部)