Appleが世界首位に返り咲き 中国AI台頭で変わる市場の勢力図
ニューヨーク株式市場で27日、米Appleの株価が最高値を更新し、世界首位に返り咲いた。
それまで世界首位となっていたのは、米半導体大手のNVIDIAだが、同社は5%超急落。一方のApple株は1.2%上昇し、時価総額は過去最高の約4兆9500億ドルに達した。
この背景要因のひとつとして挙げられるのが、中国のAI企業・Moonshot AIが発表した「Kimi K3」という新しいAIモデルが起こした、いわゆる「Kimi K3ショック」。16日にリリースされたモデルだが、米最先端モデルの性能を上回ったとされ、アメリカではNVIDIAをはじめとするAI関連株や半導体株が大きく売られる事態となった。
一方、Appleはサービス事業の堅調さに加え、他の大手テック企業と比べ、大規模なデータセンター建設や巨額のAIインフラ投資を行ってこなかったのが特徴。つまり、AI投資の過熱リスクから相対的に距離を置いてきたため、今回のショックの波を受けず、その姿勢が評価されたといえる。
なお、似たような現象は、2025年1月の「DeepSeekショック」のときにも起きていた。「DeepSeek」も今回と同じく中国AIで、低コストでOpenAIの上位モデルに匹敵する性能だと報じられ、大きな注目を集めた。
結果、当時もNVIDIAが大きく下落することに。ただしあのときは、AIブーム全体への期待がまだ強く、NVIDIAは比較的早く株価を戻すことに。また、Appleも相対的に有利ではあったものの、明確に世界トップを奪う状況にもならなかった。
一方、今回の場合、「市場ではAI投資の採算性への懸念が強まっており、売り圧力が長引いている状況。DeepSeekのときのように「すぐ立て直す」とは限らないというのが今の市場の空気になっている。
今後も注目される中国AIの低コスト戦略。今回の「Kimi K3」ショックが長引いた場合、アメリカのAI開発にも影響が出る可能性があるかもしれない。






