350億円の借金を返済した夕張市「美談にしてはいけない」という厳しい声も
10月30日、全国唯一の財政再生団体である北海道夕張市は、総務省・北海道・夕張市の三者協議が行われ夕張市が抱えている約353億円の借金を2026年度中に返済できる見通しであることが発表された。
パリコレからギャルゾンビまで振れ幅の大きさが魅力…羽賀研二が夕張で語った「挑戦」と映画への思い
夕張市は2006年の財政破綻によりばく大な借金があり、2007年に財政再建団体(2010年に財政再生団体に移行)となって以来、再生を模索し、借金の返済を続けてきた。
財政破綻から20年で、353億円の借金全てを返済したことについてネットでは「すごい」「借金を抱えている自治体も是非参考にして欲しい」という声も一部で存在するが、今回の夕張市における借金返済はかなり「無理があった」とする声も多い。
夕張市は2006年の財政破綻後、1万人以上いた人口は2026年現在、5600人前後まで減少しており、市役所の周りには長年使われていないビルが放置され、小学校や中学校は数が減少し、商店街はゴーストタウンと化している。
2026年現在の夕張市の65歳以上の高齢化率は同市のデータによると53.97%という驚異的な数字(限界自治体)になっており、若者のほとんどは財政悪化によって他の自治体へ移動してしまったようだ。また、ゴーストタウン化に伴い現在の夕張市には「廃墟(はいきょ)マニア」も多数訪れる町となっているが、地域活性にはつながっていない。
唯一、好調といえるのが夕張市の特産品である「夕張メロン」および「映画祭」である。夕張メロンは現在も北海道が誇る高級メロンとしてのブランドを保ち続けており、長年続く「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」も動員数は減少傾向にあるが、毎年数千人の動員があるため、今後はわずかな観光地と夕張メロンを中心に65歳以上の高齢者たちが自治体の維持を続けていくことになりそうだ。
夕張市にとって、本当に厳しい「再生」の道はこれからではないだろうか。






