催涙スプレー噴射事件多発の背景とは 児童のランドセルに付けていたスプレーが誤噴射した例も
大阪府内の学校で2つの催涙スプレーの噴射事件が相次いで起こったのは今月16日だった。
16日11時ごろ、堺市の大阪商業大学堺高校の男子生徒が休み時間中の教室でスプレーを噴射。生徒24人がのどの痛みなどを訴え、7人が病院搬送。重傷者はなかった。
警察は傷害容疑で男子生徒を現行犯逮捕。「遊び感覚でスプレーをまいたら大ごとになった」と話したという。
名古屋の商業施設でスプレーによる異臭騒ぎ 模倣よる連鎖的な犯行か
さらにその約4時間後、貝塚市立第一中学校でも、男子生徒が廊下でスプレーをまき、生徒23人と教職員1人が病院に搬送された。傷害の疑いで現行犯逮捕された男子生徒は「友だC達と遊んでいて遊び半分でスプレーを噴射した」と容疑を認めていたという。
このところ催涙スプレーが噴射される事件は珍しくない。今月5日には、都立東大和高校でも催涙スプレーがまかれる事件が発生。こちらの犯人は生徒ではなく、文化祭を行っている学校で20代の男が女子生徒を盗撮しているのが見つかり、逃走する際にスプレーを噴射したもので、傷害容疑で現行犯逮捕されている。また、6月には名古屋市西区の大型商業施設にあるゲームセンターで20代の男が催涙スプレーをまき、威力業務妨害容疑で逮捕されている。
護身用として購入増加
これらのようなスプレー噴射事件の多発の背景には何があるのだろうか。取材した全国紙記者は催涙スプレーの需要が増加していることがあると説明する。
「トクリュウによる事件が連日報じられ、護身用としてスプレーを購入する人が増えた。防犯専門店の中には以前より2~3倍売り上げが増加したというところもあります。さらに昔は専門店でしか売っていなかったが、今ではホームセンター、ネットでも購入できるようになったのも大きい」
親が子どもに護身用として持たせるケースもあり、今年6月には、兵庫県加古川市の小学校で、休み時間中、転倒しそうになった児童の手が別の児童のランドセルに付けていたスプレーに当たり、誤噴射され、児童・教員29人が搬送されることがあった。
催涙スプレーは護身用に所持するのは問題ないが、使い方には注意が必要だ。市販品の多くは唐辛子の辛味成分「カプサイシン」を原料とした天然成分で、後遺症は残らないが、化学合成された成分の場合、皮膚のただれや失明の恐れもある。
また、いたずらや他人に危害を加える目的で使用すれば傷害罪、暴行罪にあたる可能性があり、護身目的でも過剰な場合だと正当防衛が成立しない可能性もある。リスクを理解したうえで購入すべきだろう。






