ラーメン市場8855億円の熱狂 それでも店が消えていく理由
「国民食」といわれるラーメンの勢いが止まらない。
帝国データバンクによると、全国のチェーン店、ご当地ラーメンなどのラーメン店市場は2025年度に8855億円に達する見通しになった。集計可能な2010年度以降で過去最高を更新し、10年前と比べると約63%増加。早ければ27年度にも初の1兆円台に到達する可能性があるという。
年金運用41兆3000億円の大黒字でも、受給額がすぐに増えないワケ
市場拡大の一方で、店側には大きな悩みがある。原材料、光熱費、人件費などのコストは上がり、ラーメンの原価は高止まりが続き、利益は24年度356億円から25年度171億円とほぼ半分に減っている。
そんな中、東京商工リサーチによると、2026年上半期(1‐6月)に倒産したラーメン店は36件(前期同期比44.4%増)。集計可能な2009年以降の上半期では過去最多を更新した。その原因を見ると、「販売不振」が28件で最多。「赤字累積」(3件)、「他社倒産の余波」と「偶発的原因」(それぞれ2件)が並んだ。
さらに倒産したラーメン店の負債額を見ると、1000万円以上5000万円未満が25件、5000万円以上1億円未満が6件。負債1億円未満の小規模倒産が31件と8割を超えた。
ラーメンの価格は1000円を超えると割高とされ、「1000円の壁」があるともいわれるが、近年は500円前後の低価格帯、1000円前後の標準価格帯、インバウンド需要や富裕層をターゲットとした1500円以上の高価格帯の3極化が進んでいるという。しかし今後は1000円前後の中間価格帯が縮小し、プレミアム感のある高価格帯と安さを追求した低価格帯の2極化が進むとみられている。
市場が拡大を続ける一方、コスト高が経営を圧迫するラーメン業界。時代に合わせた戦略を求められる中、競争は一段と厳しさを増している。






