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新政治団体の略称は「ゴリラ」…会見の配布資料には崖の上に立つゴリラの絵

2月の衆院選に中道改革連合から出馬して落選した川内博史氏ら3人が、政治団体「護憲リベラル共生(略称・ゴリラ)」を設立すると発表した。川内氏と阿部知子氏が共同代表、平岡秀夫氏が幹事長に就く。

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19日に行った記者会見によると、現職議員を含め16人が参加見通しだが、個人名や現職、元職の内訳は明らかにされなかった。現在、中道、立憲民主、公明の3党が8月末の結論を目指して合流協議を進めている微妙な時期だからだ。

会見では「護憲、リベラル、共生の塊が必要だ。それぞれの力を最も発揮しやすい政治状況を作っていく必要がある」と設立趣旨を説明。政治団体としての届け出も今後行う予定で、将来的な政党化も視野に入れているという。

YouTubeの「選挙ドットコムちゃんねる」は、会見で配布された資料に崖の上に立つゴリラの絵があったことから「崖っぷち感はありますよね」とイジる。しかし、「この『護憲・リベラル・共生』だけだったら、中道改革連合っぽい硬さがあるじゃないですか。『ゴリラ』になることによってポップな感じになりましたよね」とポジティブに評価する。実際、記者会見場は30分前で席ほぼ埋まり、始まると報道陣が立ち見していたという。略称のインパクトも注目度も十分だったようだ。

そして、同ちゃんねるは、会見の準備に中道の現職議員である野間健氏が関わっていたことから、「ゴリラ」と小沢一郎グループにつながりがあると見る。中道の執行部と最も距離があるのが小沢グループであり、記者が質問したところ川内氏はとくに否定しなかったという。また、落選者3名や前職だけでは影響力も限定的だが、現職が5人以上参加すれば政党要件を満たすことになり、政治資金規正法上もメディアの扱いも違ってくると指摘する。

立憲や中道との差別化ができていない

専門家はどう見ているのか。社会学者で日本大学危機管理学部の西田亮介教授は「新しいリベラルの政治的試行錯誤が生じていることは基本的に好ましい」としながらも、「現実は厳しい」と見る。ヤフーニュースにこう答えた。

「今回のトレンドは、逆説的に、中道への3党合流の難しさをさらに露呈させるともいえる。立憲民主党という元サヤに戻る以外に、看板が異なる、似たような新しい別の船に乗り移るという選択肢も色濃くなってきたからだ。他にポラリスという動きもある。ウルトラCの強力な打ち手がなければ、現状の野党の状況は継続しそうだ。そして、その構図自体が与党と保守勢力を強力に後押しするという状況がすでに15年近く続いているのが日本政治ともいえる」

SNSでは期待よりも批判的な意見のほうが多い。

「この『ゴリラ』なる勢力は、立憲民主党や中道とどこがどう違うのか、全く見えてきません。中身も変わらないのに箱だけ変えて、『変わりました』とアピールして、その程度で国民をだますことができると考えているとすれば、国民は随分とウマシカにされたものだと考えます」(ヤフーのコメントより)

そして、リベラルという言葉自体へのアレルギーも見受けられる。

「リベラルは夢を語り保守は現実を語るという構図になってしまっている。大多数の国民が求めているのは夢を語ることができるゆとりのある安心できる環境。地に足ついたリベラルが今の日本には求められている」(ヤフーのコメントより)

ゴリラの主張は至極真っ当だが、既成政党との違いをどうアピールしていくのか。そこが問われている。

文/横山渉 内外タイムス

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