マヒトゥ・ザ・ピーポーの性加害告白…「個人の問題か、業界全体の問題か」議論が拡大
ロックバンド・GEZANのボーカルとギターを務めるマヒトゥ・ザ・ピーポーが自身の引き起こした性加害事案で活動自粛を発表した問題で、同業者らによる問題提起がネット上で議論になっている。
「年齢を知っていたか」不同意性交等罪の判断の分かれ目を示したふたつの裁判
マヒトゥ・ザ・ピーポーは7月29日にX(旧Twitter)を通じ、泥酔した相手に対して不同意性交を行ったことを告白。また、「今回の件に限らず、これまでわたしは相手を対等な人格として尊重せず、自分の欲求や都合を優先し、性的対象として扱うような行為を繰り返してきました」と明かし、一定期間の活動自粛を発表した。
この声明を受け、マヒトゥ・ザ・ピーポーと親交のあるロックバンド・NOT WONKの加藤修平は30日にXで「私は彼が行った暴力を一切擁護せず、心から軽蔑しています」とした上で、「今回のような性暴力、性犯罪に限らず、繰り返されるあらゆる暴力は往々にして私のようなシスジェンダー(生まれた時に割り当てられた性別と性自認が一致している)で、ヘテロセクシュアル(自分と異なる性の人に魅力を感じる人やその状態)男性の問題だと考えています」と指摘した。
また、加藤はヘテロセクシュアルのシスジェンダー男性に向け、「これは人ごとではなく、全ての私たちに内在する加害性から引き起こされる問題です」と問題提起。こうした問題について、「特に私の周りには音楽や、その他の芸術に関わる者が多いです。構造的に私たちだけが許されていることが多すぎます」と批判的につづった。
このポストに対し、ネット上からは今回の事案は「男性」全体の問題ではなく、マヒトゥ・ザ・ピーポーの個別のトラブルなのではないかという指摘が寄せられ、議論となった。
その後、演出家で劇作家の夏井孝裕が8月3日にXで「マヒトゥ氏のことを『音楽業界全体で考えなければ』といったまともな感覚の人へのバッシングがひどいですね」と騒動に言及。
また、自身は現在演劇を休業して建設作業員をしていると明かした上で、仕事場で紹介される他現場の事故事例を例に、「『いや、それはその人個人がアホだったからだよ』『うちら防水屋だから鳶(とび)のことは関係ねえよ、一緒にすんな』とかキレてたら、やばい人ですよ。他現場の他職であっても、みんなで共有する」と指摘。
さらに、「『マヒトゥ個人の問題だろ』という人って、ちょっと、社会性に欠けるんじゃないかな」と苦言を呈し、「みんなで気をつけていきましょう、のほうがまともかと私は思います」と呼びかけた。
個人的責任と音楽業界全体の問題意識が混在した今回の問題。センシティブな事案なだけに、例えに対しても多くの人には意図が伝わらず、賛否両論を集めている。今後も波紋を広げそうだ。






