「大腸がんゼロへ検診を」 早期発見・早期治療重要 検査キット配布で勧める
宮古地区医師会主催の「大腸がんとの暮らしを考える~宮古島での大腸がんゼロ・ドライブ~」の講演会が17日、市役所2階大ホールで行われた。浅野志麻氏(宮古病院消化器外科部長)が「大腸がんは早期発見、早期治療が重要」と述べ、検診の受け方や日頃の生活習慣など知っておくと安心できるポイントを分かりやすく説明した。終了後は検査キットを無料配布。2月8日の第4回宮古島健康フェスタ会場で実施する「大腸がん検診キャラバン」に自宅で採取したキットを持参するとその場で結果を確認できる。会場には多くの市民が詰め掛け熱心に耳を傾けた。
浅野氏は▽大腸がんという病気を知ろう▽大腸がん撲滅へ、検診について▽大腸がんとの付き合いかた、ともに生きる「共生」▽宮古島での新しい大腸がん検診、大腸がん検診キャラバン―の内容で話した。
大腸がんは大腸の内側にある粘膜から発生する悪性腫瘍の述べ、腸の中をカメラで見た正常粘膜、ポリープ、大腸がんの画像を見せた。症状は貧血、血便(便に血が混じる)、便性狭小化(便が細くなる)、排便習慣の変化(便秘気味・下痢気味に変化する)、腫瘤触知(しこりがお腹に触れる)を説明した。
検査による早期発見、早期治療を強調。早めに見つけると良い結果になると述べ、ステージによる5年生存率を示した。無症状段階の「前臨床期」で見つけることで生存率が上がるとも述べた。
便検査については「大腸全体を評価できる」「簡便」「痛くない」と述べ、検査のやり方も説明した。症状(貧血、腹痛、嘔吐、血便など)が出たら便検査でなく医師の直接検診を勧めた。
「大腸がんは個人のみならず社会的な問題」とも指摘。大腸がんにかかる患者が多く、沖縄県の死亡率は男性1位、女性3位(乳がん、子宮がんの次)で宮古島がん死の1位。大腸がん死による労働生産性損失の試算を示しながら「がんで働けない、早死にしてしまうことは社会全体の損失」と述べた。
大腸がんとの共生では「手術と抗がん剤を組み合わせることで余命は伸びている。抗がん剤や人工肛門を使いながら仕事をしている人も多くいる。共生がこれからのがん治療の大事なファクターとなっている」と述べた。
宮古病院の取り組みの化学療法(抗がん剤)、人工肛門(オストメイト)への支援、相談窓口(1階総合受付1番横)も紹介した。


