宮古島市の教育を考える市民大会であいさつする宮城教育長 =11月30日、マティダ市民劇場

教育の原点、会場に満ちる 市教委 節目に考える市民大会

 市制施行20周年を記念した2025年度宮古島市の教育を考える市民大会(市教育委員会主催)が11月30日、マティダ市民劇場で開催された。児童生徒の実践発表や伝統芸能の披露、市PR動画コンテストの最優秀賞作品を上映し、地域の魅力を伝える子どもたちの感性に拍手が送られるなど教育の現状と未来を考える機会を創出。記念講演では、お笑い芸人で法務省矯正支援官のゴルゴ松本氏が「命の授業」と題して登壇し、来場者らは熱心に耳を傾けた。
 同大会は市民の教育への関心と理解を深めることを目的に、教育の日表彰やPR動画コンテストの表彰、講演、アトラクションなど多彩な内容を展開した。
 宮城克典教育長が「本市教育の基本理念の具現化を目指し、市民全体で教育に関する取り組みを推進したい」と述べ、節目に市民大会を前倒しで開催した意義を強調した。
 嘉数登市長は「未来を担う子どもたちの成長に、市民一人ひとりが関心を寄せてほしい」と呼びかけ、市議会の平良和彦議長も「家庭で教育について話し合う機会にしてほしい」と述べた。
 アトラクションでは平良中学校ダンス部が3曲を披露し、力強いダンスで会場を沸かせた。実践報告では、学校教育課の下里道代指導主事が「第3次宮古島市教育ビジョン」の進ちょくを説明し、児童生徒の現状や課題を示した。
 また、砂川小学校児童とうるかクイチャー愛好会の計46人が地域の伝統芸能を披露し、力強い掛け声と踊りで会場を魅了した。
 教育の日表彰では、標語・川柳の小中一般各部門から最優秀賞3点、優秀賞6点を紹介。模範児童生徒では、中学校の部1人、高校の部12人を表彰。部活動や学業などでの優れた実績が紹介された。また、教育功労者として5人を表彰し、長年の貢献に敬意を表した。
 市制20周年記念企画として実施した宮古島市PR動画コンテストの最優秀賞と優秀賞の受賞者も表彰された。
 ゴルゴ氏の「命の授業」では、漢字の成り立ちと人生の学びを重ねた独自の語りに、参加者は深くうなずきながら聞き入っていた。

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