宮古の海は人を育てる 水産振興セへ交流大会を報告
宮古農林水産振興センターは26日、那覇市で7日に開かれた第31回県青壮年・女性漁業者交流大会で宮古島漁業協同組合の本村貞和さんが沖縄県漁業協同組合連合会会長賞を受賞したこと、また伊良部漁業協同組合所属の小林将さんと仲宗根卓さんの2人が本年度の漁業士に認定されたことの報告を受けた。宮古の若手漁業者が6次産業化や後継者育成に取り組む姿勢が評価された形で、同センターは「地域漁業の大きな励みになる」と期待を示した。
3人は同日、県宮古合同庁舎をおとずれた。本村さんは同交流大会で、モズク養殖の6次産業化に関する実践を発表し、県漁連会長賞を受賞した。料理人として県内外で働いた後に帰郷し、加工・販売まで担う「マジャーランド宮古島株式会社」を立ち上げ、もずく麺や乾燥モズクの商品化、食堂の開業、冷凍自販機の設置など多角化を進めてきた。さらに若手受け入れにも力を入れ、8人のうち5人が独立するなど、担い手育成にも成果を上げている。
また、漁協モズク生産部会の立ち上げにも関わり、地域間の連携強化や行政との体制整備を進めたことが高く評価された。
同審査会で漁業士に認定された伊良部漁協所属の小林将さん(モズク養殖、追込網、加工販売など)と仲宗根卓さん(パヤオ漁、ソデイカ旗流し、底魚一本釣など)はいずれも若手育成に意欲的で、小林さんは「諸先輩に教わった技術を後輩へつなぎたい」、仲宗根さんは「漁船の効率化を図り、漁獲向上と後継者育成に努める」と述べた。
本村さんは「宮古島モズクの魅力を広く伝えたい」と話し、県内外での発信に意欲を示した。
金城靖所長は「6次産業化は今後の漁業振興に欠かせない取り組み。本村さんの実践は若手のモデルになる」とし、小林さんと仲宗根さんについても「地域の基幹漁業を担う存在。後継者育成にも期待する」と激励した。


