大城教育長(前列中央)に公演への思い、意欲を語った出演者の宮城さん(同右)ら =市役所

金井さんの魅力届ける 来月20日に宮古島公演 「朗読と音楽の調べ」

 宮古島出身作曲家の「金井喜久子物語~朗読と音楽の調べ~in宮古島」の出演者らが18日、大城裕子教育長を訪問し、1カ月余と迫った舞台への思いや意欲を語った。公演では金井さんの人生とともに作曲した音楽を宮古の演奏家らが披露する。大城教育長は「宮古島が誇る作曲家の金井さんに光をあて功績をたたえ、県内外に広く紹介する活動はありがたい」と述べた。公演は10月20日にマティダ市民劇場で開催される。主催の金井喜久子プロジェクト実行委員会は「満員の席で金井さんの魅力を届けたい」と来場を呼び掛けている。
 訪問したのは同プロジェクト実行委員会を立ち上げた宮城さつきさん(朗読、企画、演出)、新城悦子さん(金井さんの弟子、宮古島混声合唱団長)、與那城美和さん(宮古民謡あーぐしゃー)、棚原俊平さん(ピアノ、音楽塾主宰)、宮国貴子さん(みやこ少年少女合唱団長)、友利憲昭さん(宮古島吹奏楽団長)、平良絹代さん(同プロジェクト実行委員)の出演者ら。
 宮城さんは、市教育委員会の共催に感謝し「このイベントは宮古の人たちに金井さんの魅力を知ってほしいというのが大きい。宮古の出演者らに力を貸していただき、みんなで一つの舞台を作りあげるために頑張っている。楽しんでもらえるよう心を込めてやりたい」と話した。
 新城さんは「宮古や沖縄の方々に金井さんの功績を知ってほしいと思っていたところプロジェクトができて喜んでいる。宮古で大きい公演ができることはうれしい」と感謝した。
 宮国さんは「子どもたちに金井さんを知ってもらうことが大きな学びである。音楽に触れ、さらに心豊かに、人生を学んでいく素晴らしい機会になる」と語った。
 大城教育長は「金井さんの心の羅針盤はふるさと宮古、沖縄を向き、その熱い思いでさまざまな音楽活動を行ってきたと思うと多くのことを学ぶことができる。プログラムはさまざまな角度から人生を通して取り組んできたことに迫る内容であり、実際に知ることで理解を深めることができるので素晴らしい」と述べた。
 ピアノストの高良仁美さん、ソプラノ歌手の黒島舞季子さんも出演する。音楽は▽交響曲第一番未発表のフィナーレ(ピアノスケッチ)▽琉球譚詩曲▽バレエ音楽「龍神祭り」序曲▽沖縄(琉球)ラプソディ~ピアノと吹奏楽のための~▽沖縄復帰祝典序曲「飛翔(はばたき)▽沖縄行進曲▽ハイビスカス▽ひめゆりの塔▽東里真中(金井さんが愛した宮古島の子守唄)―などが披露される。
 金井さんは日本人女性として初めて交響曲を作曲したほか宝塚雪組公演、琉球秘話「今帰仁城物語」や沖縄の戦後復興を描いたアメリカ映画「八月十五夜の茶屋」で音楽を担当した。
 公演は10月20日午後3時半開場、午後4時開演。チケットは前売券2500円、当日券3000円、高校生以下は前売・当日券とも1000円。未就学児は不可。BOOKSきょうはん宮古南店、よしもと南の島パニパニシネマ、市文化協会、棚原音楽塾。問い合わせは平良(090・0374・3211)、新城(090・4471・5679)。

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