豊年祭で獅子舞を奉納した上区獅子舞保存会 =上区構造改善センター

十五夜行事で豊作祈願

十五夜行事で豊作祈願 

 旧暦8月15日の17日、市内各地では十五夜行事が行われた。城辺地区の上区自治会、うるか自治会の「豊年祭」では伝統の獅子舞が奉納され、向こう1年間の豊年と無病息災を祈願した。両自治会の獅子舞は継続で奉納しており、砂川自治会では「うるかクイチャー」も奉納した。上区自治会では舞台での踊りなど余興も楽しんだ。平良市街地では子どもたちが手作りのシーシャガウガウを踊り、お菓子などの褒美をもらう姿が見られた。
◆上区
伝統の獅子舞を奉納 舞台で踊りなど披露
 上区自治会(宮國勉会長)の豊年祭は、午後5時ごろから上区構造改善センターで行われた。上区獅子舞保存会が獅子舞を奉納し、舞台では子ども会などの踊りが披露された。会場には多くの住民らが参加し豊年祭を祝った。
 豊年祭は同センターそばの下里添神社での保存会メンバーによる獅子舞の奉納で始まった。移動した広場では参加者が見守る中、獅子を囲んだ踊りのあと2人の男性が左右に跳びはね獅子を誘導し、鉦やホラ貝などが鳴り響くなか獅子が荒々しく踊った。
 宮國会長は、自治会員や来賓など多数の参加で豊年祭が開催されることを喜び、「このあとのプログラムでは各支部や子ども会などの余興が盛りだくさんとなっているので楽しんでほしい」とあいさつした。
 舞台は「とうがにあやぐ」で幕開けし、老人クラブが「ジンギスカン」、各支部が「さくら音頭」や「あぐがぱなどぅすがぱな」、子ども会は「砂川小学校校歌遊戯」などを披露した。
 豊年祭の前には共進会があり、さとうきびや畜産、野菜(とうがん、いんげん、オクラ、タマネギ)、メロン、マンゴー、葉たばこなどの優秀農家を表彰した。

◆砂川
女性らクイチャー 男性のアラス会 獅子舞奉納、豊年祈願

獅子舞奉納に続いて女性らが「うるかクイチャー」を踊った=砂川構造改善センター


 うるか自治会(砂川安功会長)の豊年祭は、午後4時ごろから砂川構造改善センターで行われた。うるかシーサーアラス会が獅子舞を奉納し、老若男女が輪になって先人から受け継いだ伝統の「うるかクイチャー」を踊った。
 同センター内の拝所で砂川会長らが祈願した後、同アラス会が鉦(かね)の音とともに獅子舞を奉納し、男性らの動きに合わせて獅子が荒々しく踊った。獅子は会場を訪れた子どもらの頭をかんで厄を払っていた。
 獅子舞に続いて女性たちが四つ竹を鳴らしながら踊り、そのあと中庭まで練り歩き、全員で輪になってクイチャーを踊った。このあと砂川神社に移動し、同様に豊年祈願を行った。
 砂川会長は「開催にこぎつけたことが一番うれしい。(豊年祭は)みんなが集まる機会であり、結束の場でもある」と話した。
 うるかシーサーアラス会会長の池村直記さんは「以前から行っており、若い人たちが継承している行事で豊年と無病息災を願っている。最近は後継者不足でなり手が減少していることも現実であるが、忙しいなかでも参加してくれている会員に感謝している。今年も実施できることはうれしい」と語った。

関連記事一覧