奨学金の企業負担25%を支援 4月からの事業開始へ説明会
宮古島市(座喜味一幸市長)は2024年度4月から市奨学金返還支援事業を実施するにあたり31日、市役所となり保健センターで同事業に関心のある企業や個人に向け説明会を開いた。また、所得向上応援企業認証制度の認証を取得した企業の取り組み事例も紹介し、その後個別相談も行われた。この制度により市の課題とする人材不足に向けて島内企業を応援していく姿勢を示した。
嘉数登副市長はあいさつで「優秀な人材の獲得や従業員の定着などに向け次年度は市でも同事業を実施する」と宣言し、川満敏光観光商工課長は「24年度から市では県の同事業補助を受けた市内企業を対象に『その上乗せ支援』として企業負担の25%を補助する」と話した。
説明会は県商工労働部中小企業支援課が行い、同事業や同制度のほか▽県人材育成企業認証制度▽ワーク・ライフ・バランス企業認証制度▽経営革新計画認証制度―の実際に認証を受け利活用している企業の取り組み事例などを紹介した。
市の奨学金返還支援事業については対象企業が市内に本社がある中小企業かつ県奨学金返還支援事業の対象企業であること。対象従業員については▽市内の事業所で勤務している者▽正社員である者▽当該企業へ就職後5年以内の者▽申請年度末時点で35歳未満の者▽奨学金等の返済義務のある者―などの取り決めがあることを説明した。
補助金額は一人につき年間最大4・5万円、期間は一人につき最長5年間となっている。
また、所得向上応援企業認証制度の認定を受けた場合、企業負担額が実質無料になることもあるため早期の申請を呼び掛けた。
活用方法としては従業員の返済額を月2万円(年間24万円)とし、企業がその2分の1の支援を行うとした場合、①県から年間6万円の補助②市がそこに上乗せして3万円を負担③企業は年間3万円補助のみ―となる。
さらに企業が所得向上応援企業認証制度の認証を受けた場合、県補助が企業負担2分の1から4分の3まで拡大される(順に最大で9万円、13・5万円)。企業負担は最大4・5万円の4分の1であるため、そこを市が補助することとなり、認証を受けた企業は最大で18万円の補助を受けることから負担を実質無料にすることができる。
申請期間は24年4月1日~25年2月28日までとなっているが予算の上限に達し次第受け付け終了となる。
問い合わせは市観光商工課(73・2690)まで。