ごみ拾いを新しいツーリズムに 群馬県旅行業協会 15事業者20人が参加
一般社団法人群馬県旅行業協会は7日、平良西原の真謝海岸で清掃活動を行い、地域の人との環境保全を旅行ツアーに組み込むための視察研修を行った。同協会会員で群馬県知事登録旅行業者15事業者から20人が参加し、市内ボランティア団体「宮古の海をキレイにし隊」(井上美香代表)とともにごみ拾いに汗を流した。同協会では今後、清掃活動などSDGsに関連する商品パッケージとして新しいツーリズムにしていくための可能性に手ごたえを感じた。
同協会によると、現状での宮古島旅行商品はリゾートライフやきれいな海を目的とする商品展開やプロモーションが中心だが、環境美化意識や地域の方々の思いを商品にすることで、より深い旅行商品への発展につながり、オーバーツーリズムなど地域の懸念解消への手がかりとしても期待できるという。
この日は朝から強風と小雨で足元が悪かったが、同協会会員らは午前7時前には集合し、手にごみ袋とトングを持ち真謝海岸に落ちているごみ拾いに努めた。回収したごみの中にはスニーカーや釣り用具などがあり「なぜこんなものが落ちているのか」と疑問を感じた会員の声もあった。
真謝海岸のごみを見た同協会調査広報委員長でみなかみ町体験旅行専務理事の福田一樹さんは「想像以上にひどい現状。島の人がきれいにしてくれた所で遊ぶだけでなく、こういう活動も観光商品に変えたいと思う」と話し、今後の新しいツーリズムの可能性を見据えた。
同協会の小林聡会長は「こんなにごみが落ちているとは思わなかった」と述べ、「地域の方と協力し、継続した事業にしていきたい」と改めて同研修の意義を考えた。地域の人が旅行商品としてパッケージすることで島外の旅行会社が近く販売していくという。
福田さんは全国のいろいろな場所で自然財源を見つけ、その場所で活動している人たちとともにクリーン活動などを行い、地元みなかみ町でできる観光資源を探っているといい、11月17日には宮古新報社に新城竜太社長を訪ね、同行した市議会議員の友利光徳さんとともに地方創生などについて歓談を行った。