宮古島税関支署が開署 訪日外国人増加に対応
7月1日付で設置された沖縄地区税関宮古島税関支署(宮城郁夫支署長)の開署式が27日、平良下里のホテルで行われた。宮古地区への海外クルーズ船寄港や外国旅客機就航の増加に伴い訪日外国人旅行者が増えていたことを受け、円滑な税関手続きや効果的な取締りなどのため、石垣税関支署平良出張所から宮古島税関支署に格上げされた。式典では出席した関係者が見守る中、庄子真憲沖縄地区税関長から宮城支署長に支署の看板が授与された。
宮古地区では2016年ごろから海外クルーズ船の寄港が増加し、19年には下地島空港に香港便が就航したことから業務量が増えていた。今回は円滑な税関業務と効果的な取り締りを実施するため出張所から支署へ格上げした。沖縄地区税関内の支署は4カ所目。
式典で庄子税関長は「入国制限の段階的緩和、新型コロナ感染症の5類移行などにより、訪日外国人旅行者はコロナ禍前の水準に戻りつつある。宮古島市では今年4月に国際クルーズ船が再開し、今後は入港が増加することが期待されている。税関としては円滑な通関を行うとともに水際の取締りを厳格に実施するため平良出張所を支署に格上げを要求していた。宮古島支署の設置により、出入国手続きのさらなる円滑化など利用者の利便性に資するよう努力したい」とあいさつ。
来賓の座喜味一幸市長が「税関支署の設置は地域の安全安心を確保する意味でも心強いこと。宮古圏域の発展に貢献することを期待している」、宮古島海上保安部の福本拓也部長(代読)が「外国クルーズ船の寄港増加が見込まれ、水際対策の強化は喫緊の課題。宮古島海保としても税関支署と強固な協力体制の下、こうした課題に積極的に取り組みたい」とそれぞれ祝辞を述べた。
宮城支署長は「海外クルーズ船や国際線旅客機の継続的増加が見込まれる状況、観光立国の実現に向けた体制整備の観点から税関支署への昇格が認められた。私たちに課せられた責務に気の引き締まる思い。気持ちも新たに職員一同より一層努力を重ねたい」と意気込みを述べた。