市教委 幼少連携・接続を推進
宮古島市教育委員会(大城裕子教育長)は現在、いわゆる「小1プロブレム」の解消に向けて、幼児教育と小学校教育の連携強化とスムーズな接続に取り組んでいる。このほど策定した第3次宮古島市教育大綱にも重点施策の一つとして掲げ、幼少接続カリキュラムの作成や、小学校と幼稚園、保育園などとの縦の連携、幼児教育機関間での横の連携強化を推進するとしている。14日にはオンラインで特別講演会を開催し、市における実践事例報告などを行う。
入学した児童が小学校の雰囲気や生活に馴染めず落ち着かない状態がつづくことを「小1プロブレム」と呼び、保育園などと小学校の過ごし方のギャップに一因があるとされている。市はその解消に向け、幼少接続に向けた沖縄型幼児教育を推進している。
市の小学校16校と、5歳児が在籍する就学前施設33園の計49施設をつなぎ、幼児教育と小学校教育のスムーズな接続を目指すもの。公立幼稚園を小学校との結び目として縦の連携を深めるほか、小学校区を7つのエリアに分けた「保幼こ小連絡会」(保育・幼稚・こども園と小学校)を設置し、横の連携強化に取り組んでいる。
新たに策定された教育大綱には「幼児期から児童期への子どもの発達や学びの連続性の保障」を重点施策として掲げた。
幼児期の子どもの遊びを単に散発的なものにせず、試行錯誤を繰り返しながら粘り強く、共同的な活動へと導くことで、思考力や判断力、学びに向かう力などの資質・能力の育成を目指す。そのため、幼児期末期から小学校入学にわたる幼少接続カリキュラムの作成などを進めている。
14日午後2時から「幼児教育と小学校教育の連携・接続に向けて」と題した特別講演会をオンラインで開催する。狩俣幼稚園や伊良部島小学校で実践した幼少連携の事例報告や、武蔵野大学の箕輪潤子氏を招いた講演会などを行う予定。
定員は300人で参加無料。申し込み締め切りは7日(QRコードから)。問い合わせは学校教育課(72・9959)まで。