市役所核に“新しいまち” 市民参加の会議開催へ
宮古島市(座喜味一幸市長)は現在、市役所を核とした新しいまちづくりに向けた基本構想策定を進めている。策定に当たって市民と深く協働する方針で、14日には「まちづくり会議」を開き市民と意見を交わす予定。市役所で2日、第2回検討委員会を開催し、会議で提案する骨子案を検討した。案には昨年開催したワークショップで市民から提案のあったプロジェクトも4件盛り込まれており、12日にはそのうち一つを試験的に実践する。
市はこれまで、市役所を核とした宮古島市の未来を市民と考えるため、ワークショップや勉強会などを開いてきた。「まちづくり会議」には、公募した市民と市が参加を依頼した福祉団体などが参加する予定。高齢者・若者・障がい者など、さまざまな立場からの多様な意見を反映させるために調整しているという。
骨子案ではワークショップで市民から提案された①子どもたちが楽しめる交流の場②健康を通じた世代間交流の場③日常を豊かにする「まっちゃが」④多様な人々が集うサロン―づくりを展開するとしている。
そのうち①について12日、市民主導で試験的に実践するイベントを開く。企画提案者の畑でミニトマトの収穫体験などを行う予定で、小学生以下の子どもとその保護者10組程度を募集している。問い合わせは市都市計画課(73-4585)まで。
市役所を核にしたまちづくりの重要な課題として①商業・観光を担う市街地と行政関連施設の住み分け②宮古空港に隣接する市の玄関口としての特性活用③歩きたくなるまちづくり実現のための暑さ対策④多様な交流を生む市役所を活用したイベント―を挙げる。
現在の想定エリアには宮古空港は含まれていないが、委員から「平良港から旧平良庁舎周辺までが中心市街地で一つの核。宮古空港と市役所を合わせて新たな核として位置づけた方が良いのでは」との意見があった。また、市民参加の観点から「もっとわかりやすい資料にまとめた方がいい」との指摘もあった。
12日のイベントや14日の会議で市民から出た意見を踏まえて、検討委員会で構想案策定に向けた議論を進める。パブリックコメント募集などを経て、最終的な案を2023年度中に公表する予定。