昼営業を宣伝する店入り口の看板=市内飲食店

飲食店「昼飲み」喚起で工夫 時短要請下で

 県独自の緊急事態宣言に伴い、飲食店などに午後8時までの営業終了を求める営業時間短縮要請期間が22日から始まった。市内の繁華街では休業の知らせを貼りだす店舗が目立つが、時短要請に応じながら営業を続けている店舗もある。開始から一夜明けた23日、居酒屋など夜営業中心だった店舗のいくつかでは「昼飲み」需要を生み出そうと独自のサービスを打ち出す店主らの姿が見られた。

 「昼から呑める、千ベロ(1000円で酔えるとの意味)やってます」繁華街で中華料理店を営む三浦秀士さん(40)は、おつまみ1品とドリンク2杯で1000円のセットを始め、この日ランチの品書きが書いてあった入り口看板をそのように書き換えた。
 三浦さんは「大変厳しいが少しでも売り上げる必要がある。どこまで効果があるか分からないが、やるしかない。昼飲みなら感染対策も行いやすい」と語った。
 これまでピーク時は8割以上観光客で賑わっていたという居酒屋店長の永田萌(30)さんも、この日からランチを再開させたほか、独自のキャンペーンを始めた。「ゼロベロ」と題し1日1時間限定で客が振ったサイコロの出目で、ドリンク料金を割り引くもの。
 永田さんは「宮古はお弁当が安いのでランチだけでは厳しい。密にならないよう気を付けた上で、少しでもお客さんに来てほしい」と話した。
 2020年11月下旬にオープンしたばかりという居酒屋ではSNSでの集客に力を入れており、この日からフォローした人への割引を始めた。責任者の油藤誉幸さん(31)は「うちは認知度もまだまだ。昼は多くて1~2杯程度しか売れないが、皆苦しいはず。市民皆で頑張って乗り越えようとの思いで働き続けている」と語った。

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