3年ぶり「城辺まつり」 大勢の住民参加、賑わう
第11回城辺ふれあいまつり(主催・城辺地域づくり協議会)が16日、城辺公民館と周辺広場で3年ぶりに開催された。比嘉民俗芸能保存会が伝統の獅子舞でオープニングを飾った後、屋外では「サムイ」の体験コーナーや宮古島警察署のパトカー展示、屋台出店などが行われ、大勢の住民らが参加して賑わいを見せた。ホールでは城東中のダンス、小学校歌ゆうぎ、自治会やサークルの民謡や琉球舞踊、伝統芸能が披露され、来場者が舞台発表を楽しんだ。
同まつりは、地域の伝統文化を継承するとともに、その発表の機会とし、4学区の24部落・自治会が一丸となって連帯強化と活性化を図ることを目的としている。新型コロナウイルスの影響で2年連続の中止となり、3年ぶりの実施も台風の影響で延期されていた。
オープニングセレモニーでは放課後児童クラブぐすくべの子どもたちが旧城辺町の町歌を元気よく歌い、比嘉民俗芸能保存会が部落の繁栄と無病息災を祈願し継承されている伝統の獅子舞を勇壮に披露し、参加者が拍手を送った。
開会式で中村康明会長は「コロナや台風の影響により中止や延期が続いたが、ようやく開催できたことをうれしく思う。多くの住民の出会いやふれあい、交流の場となる」とあいさつした。座喜味一幸市長(代理・友利毅彦市民生活部長)は、「地域を挙げたまつりで城辺地域が活性化され、住民自らが将来像を考え、住みよい城辺づくりに頑張ってほしい」と期待した。また、関係者がテープカットを行った。
午前の舞台発表は、かきのはな民謡研究所の「とうがにあやぐ~大世榮」の演奏で始まり、西城保育所と福里保育園の園児が元気いっぱいに踊りを披露。カラオケのど自慢大会には、ちびっ子と一般両部門に14組が参加し、歌声を競い合った。
午後は「なんでもパフォーマンス」をテーマにワハハ ラテンダンスサークルの社交ダンス、城東中のダンス、吉野自治会の踊り、穂花会の琉球舞踊が舞台を盛り上げた。また、伝統芸能の保良のヨンシーと比嘉のクイチャー、小学校の校歌ゆうぎ、方言大会の発表があった。
ふれあいコンサートでは、ウクレレシンガーソングライターのMasaさんとサックス奏者の平良史子さん、アイランダーアーティストの下地暁さんが演奏し、会場に詰めかけた住民らが堪能した。
屋外では、パトカーや消防車の展示に子どもらが乗車体験に行列で順番を待つ人気ぶりとなったほか、2人が指を出して合計数を当てるゲーム「サムイ」体験コーナーでは地元の男性らが昔を懐かしむように楽しんだ。
舞台発表で「新宿波止場」の音楽に合わせて軽快なステップで踊った吉野自治会の平良静子さん(94)は「コロナ禍で長いことできなくて、きょう久しぶりに参加できてうれしい。こういうお祭りがあると、踊りも披露できて、みんなとも話ができるから最高」と笑顔で感想を述べた。