「パーントゥの発声について」で発表する湯屋さん =21日、市総合博物館

パーントゥは「鳴く」のか? 湯屋さん発表 宮古郷土史研究会・定例会

 宮古郷土史研究会の3月定例会が21日、市総合博物館研修室で行われ、湯屋秀捷さんが「パーントゥの発声について」で発表した。2018年度から始めた島尻のパーントゥに関する住民への聞き取り調査や戦前、戦後に出された文献から「パーントゥは鳴くのか」の疑問について調べた。「住民からは鳴いていた」との発声を聞いたが、文献では「発声に関する記述あり」と「発声に関する記述なし」を紹介し、実態はどうだったのかにはパーントゥが発声しなかった時期などの調査が必要と述べた。
 1939年の河村只雄氏の「南方文化の探究」では、「手に持った黒土をぬりつけなど行動の記述あるが発話・発声に関する記述なし」と記載されている。
 1962年の鎌田久子氏の「宮古島島尻聞書『(二)」には「パーントは部落をまわる時、部落の人にあるまじき行いをした人をブウブウいって追いかけ、手にもっていた棒切れで叩いたり、臭い泥をつけたりする」、1976年の琉球大学民俗研究クラブの「沖縄民俗」では「パーントゥの鳴らす鼻の音が不気味に後を追う」とそれぞれ記載されている。
 発声については「発声に関する記述がないことが発声そのものがないことを意味しない。発声はしていたもののあまり注目されず、聞こえていなかった。パーントゥがそのとき鳴いていなかったなどの可能性がありうる。しかしながらパーントゥは発声しないことを前提とした象徴論的や儀礼の構造分析、類似した祭祀との比較分析においては実態と乖離する可能性がある」と述べた。

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