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景色を見比べながら、記憶の蓋を開けていった一行 =25日、下里通り

懐かしの街並み、記憶をたどり 西里通りマイスターと平良を歩く60年の変遷 市総合博物館

 市総合博物館は25日、博物館講座「通りを歩く~平良のまちの移り変わり~入門編」を開催した。市民ら約20人が参加し、かつての行政・経済の中心地であったマクラム通り、下里通り、西里通りを散策。案内人を務めたのは、西里通りで生まれ育ち、60年にわたり街の変遷を見守り続けてきた「西里通りマイスター」こと下地信輔さん(築登之屋商店・店主)。激変する街並みの中で、参加者たちは語り部とともに「あの頃の平良」へと思いを馳せた。
 はじめに旧平良庁舎の駐車場に集合した一行はマクラム通りへと足を進めた。

旧市役所に集合する一行

 散策の途中、要所では事前に配布された地図に記された地点で立ち止まり、当時の貴重な写真を提示。沖縄返還(1972年)以前から島に住む11人の参加者を中心に、写真と現在の景色を見比べながら、記憶の蓋を開けていった。
 「ここは昔、古本屋さんだった。店を畳むときにたくさんの本が並べられていたね」「いや、それはもう少しあっち側だったよ」――。西里通りを歩けば、参加者同士で「そうだった!」と膝を打つ場面や、記憶のすり合わせで会話が弾むシーンが続出した。
 かつてこの通りに軒を連ねていた本社の旧所在地の前では、当時の社屋の様子も共有され、懐かしむ声が上がった。
 街を歩き終えた参加者たちは、一様に晴れやかな表情。日々新しく塗り替えられていく街並みの中で、自分たちが生きてきた証を確認し合う、充実したひとときとなったようだ。
 企画を担当した同博物館職員の下地奈美子さんは、「西里付近の街並みは日に日に変わりつつあります。生まれ育った方々から当時の話を聞き、共有していかなければ、街の歴史は忘れ去られてしまう。この記憶をしっかりと後世につないでいきたい」と、活動の重要性を語った。

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