「1番牛」に104万円 肉用牛振興、高値を期待 生産農家ら関係者祈願 JA宮古26年初セリ
JAおきなわの「2026年宮古家畜市場初セリ」が18日、平良山中の同家畜市場で行われた。式典にはJAおきなわ、市、県、生産農家、購買者ら関係者が参加し、肉用牛の振興と高値取引を祈願した。引き続き行われた1月期肉用牛セリ市では荷川取広明さん(下地高千穂)が出品した1番牛「王子号」(去勢)が104万6000円(税抜き)の高値で落札された。近年、セリ価格は低迷していたが、昨年12月セリ市は3年7カ月ぶりに70万円台となったことから継続した高値取引が期待される。
式典では、JAおきなわの浦崎進常務が生産者、購買者ら関係者の子牛畜産振興への尽力に感謝した上で「ここ数年は飼料価格をはじめ、あらゆる資材の高騰により畜産農家を取り巻く環境は厳しい状況が続いていた。直近では全国的な繁殖母牛頭数の減少により素牛の不足感からセリ価格の上昇が続いている。JAおきなわとしても活発なセリや生産農家、行政と連携した生産基盤を強化した農家所得の向上に取り組んでいきたい」とあいさつした。
来賓の嘉数登市長は「畜産を取り巻く環境は高齢化、後継者不足など厳しい経営が続いている。宮古畜産共進会では宮古総合実業高校が好成績で地区代表に選抜され県畜産共進会に出品された。セリ市場では12月の子牛平均価格が70万円を超えて明るい話題となった。引き続き安定した取引がされることを期待している」と述べた。
県農林水産部の喜屋武盛人農林水産部長(代読)は「子牛価格は回復の兆しがあるもののウクライナ情勢や円安に伴う飼養価格の高止まりなどの影響を受け、畜産農家は依然厳しい経営環境にある。県としては畜産生産基盤の整備および流通体制の強化を図るとともに県独自の飼養価格高騰対策や子牛価格安定対策を実施していきたい」と述べた。
このあとセリに入り、嘉数市長が荷川取さんの1番牛「王子号」の綱を引いて先導。セリ始めの声で購買者らのセリ値が電光掲示板に表示され、100万円台に近づくとともに緊張感が走り、大台を超えると拍手と歓声が上がった。
荷川取さんは「高値で買ってもらいたいと思っていたので104万円で売れてほっとしている」と話し、今年については「子牛の価格が持ち直してきており、このまま高値が続いてほしい。(生産者としては)購買者に望まれる子牛、素牛の生産に励んでいきたい」と意欲を見せた。
宮古地区和牛改良組合長を務める荷川取さん。「上場頭数が減っているのが懸念される。これ以上減らないように生産農家一丸となって取り組んでいかないといけない」とも話した。
2025年宮古地区家畜市場購買実績上位表彰者は次の通り。
水迫畜産(鹿児島県)▽山口畜産(山形県)▽小田畜産(鹿児島県)▽森ファーム(鹿児島県・宮崎県)▽皇子原肥育牧場(宮崎県)▽もとぶ牧場(沖縄県)▽秋山畜産(静岡県)▽ベルファーム(福島県)▽谷藤ファーム(鹿児島県)▽髙崎畜産(鹿児島県)



