若い視点で県大会に5編 中学生人権作文コン
「第44回全国中学生人権作文コンテスト沖縄県大会」の宮古地区表彰式が16日、平良地方合同庁舎で行われた。県内119校から6559編の応募が寄せられる中、宮古地区からは最優秀賞2編、奨励賞3編が県大会に入選。那覇地方法務局および県人権擁護委員連合会は、次代を担う中学生が人権への理解を深め、尊重の心を育んだ成果をたたえた。
同コンテストは、人権問題をテーマに中学生が自らの思いや体験を作文にまとめることで、人権尊重の重要性や必要性への理解を深めることを目的に毎年実施されている。宮古地区からは11校314編の応募があり、県大会入選に加え、地区独自の表彰も行われた。
県大会では、最優秀賞にあたる沖縄県教育委員会教育長賞に又吉心海さん(久松3年)の「病気を理由に人を傷つけない社会へ」、最優秀賞(沖縄県PTA連合会会長賞)に櫻井華さん(同)の「自分らしくいちゃだめですか?」が選ばれた。奨励賞には狩俣有那さん(北2年)、謝敷来玲彩さん(平良3年)、上里愛美さん(同)が入選。また、宮古島人権擁護委員協議会長賞として、特別会長賞の友利ソフィアローズさん(伊良部島2年)の作品など5編も表彰され、式では、櫻井さんが作品を朗読した。
櫻井さんは「自分が選ばれるとは思わず驚いたが、認められてうれしかった」と喜びを語り、「偏見や差別で居場所を失った時、ありのままの自分でいられる場所に出会えた経験を書いた。性別や外見で判断されず、誰もが自分らしく笑える社会になってほしい」と思いを述べた。
同局の国吉俊和宮古島支局長は「どの作品も人権を自分の問題として捉えた素晴らしい内容だった。人権は人間らしく生きるために誰もが生まれながらに持つ権利であり、違いを認め合う心によって守られるもの」と講評。「この作文をきっかけに、思いやりの心を周囲に広げてほしい」と期待を寄せた。


