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夕方の営業終了まで客足が途切れなかった =くになか食堂

「待ってたよ、“この味”」 くになか食堂が移転再開 1年3カ月ぶりに再びのれん

 昨年夏から改装と移転準備のため休業していた「くになか食堂」(来間千子代表)が16日、平良東仲宗根の新店舗でリニューアルし、約1年3カ月ぶりに営業を再開した。長年親しまれてきたそば、天ぷらの復活を待ちわびた客が朝から詰めかけ、開店前には店の前に列を成した。この日は日曜日も相まってオープン直後、アイドルタイムも客足は途切れず、閉店までにぎわいが続いた。
 同食堂は今回、旧店舗から未来創造センター裏に場所を移しての再出発となった。忙しい合間に来間代表が本紙の取材に答えてくれた。
 来間代表は「これからも初心を忘れず、初代の味を維持できるよう頑張っていきたい」と決意を語る。休業中には「どこに移転するのか」「再開はいつか」といった問い合わせが相次いだそうで「お客さんから『待ってたよ』という声をたくさんもらい、本当に励みになった」と感謝の気持ちを述べた。
 宮古そばや、昔ながらの厚衣で揚げる天ぷらは同食堂の看板メニュー。特に天ぷらは祝いごとや集まりの際のまとめ買いも多く、県外出身者にもファンが多い。新店舗にも、懐かしい味を求める家族連れや常連客が次々に訪れた。
 開店前から並んでいた平良の女性(40代)は「移転しても味が変わっていなくて安心した。ここは家族の思い出の味なので、再開が本当にうれしい」と笑顔。近くに住む男性(60代)は「ここの宮古そばは出汁(だし)の香りが良くて落ち着く味。休業中は寂しかったので今日を心待ちにしていた」と話した。
 友人と訪れた女性(20代)は「天ぷらの厚衣がふわっとしていて他では食べられない。移転しても変わらずおいしい」と喜ぶ声ばかり。
 新店舗は明るい内装に整えられ、席の配置や動線も見直された。来間代表は「これからも地域の皆さんに愛される店を続けていきたい」と話し、変わらぬ利用を呼びかけた。

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