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アカギヒメヨコバイの生態と効果的な防除法を聞く参加者 =県宮古合同庁舎

アカギヒメヨコバイ駆除へ 薬剤「オリトラン」使用 7月に宮古被害初確認 県が生態・防除講演会

 7月に宮古島市で被害が初確認されたアカギヒメヨコバイの生態と防除に関する講演会(県、県緑化推進委員会共催)が1日、県宮古合同庁舎2階講堂で行われた。県内各地の被害状況やアカギの幹に打ち込んで害虫を退治する「GFオルトランカプセル」の使用方法などが説明され、同カプセルは環境にやさしく、施工が簡単と強調。場所を移動した宮古総合実業高校では工具で幹に穴を開け、GFオルトランカプセルを差し込んで打ち込むなどの施工実演も行われた。
 アカギヒメヨコバイはアカギの葉を変色させ、落葉による景観の悪化だけでなく排せつ物が住宅の壁や自動車等に付着させるなど住民生活への被害も報告されている。同講演会は被害拡大を防ぐためにアカギヒメヨコバイの生態や防除に使用する薬剤の特性に理解を深めることを目的に開催。呼び掛けに緑化木管理者や森林組合、造園業者らが参加した。
 講演会は「知って防ごう!アカギヒメヨコバイの生態と効果的な防除法」と題して行われた。
 県環境再生課緑化推進班の仲村夕子班長が開会のあいさつを述べ、県緑化推進委員会代表理事の生沢均さんが「アカギヒメヨコバイの発生動態と駆除について」、大信産業営業本部営業推進部課長の灰谷通長さんが「GFオルトランカプセルの効果と使用方法について」でそれぞれ説明した。
 生沢さんは、アカギヒメヨコバイの幼虫から成虫の状況や被害状況などを説明。沖縄本島の枯れるなど被害場所については「伐採が多くアカギが減っている状況。きっちりと食い止めるためには(GFオルトランカプセルで)駆除することが大事」と話した。
 灰谷さんは、GFオルトランカプセルをアカギの幹に打ち込んで害虫を退治する方法を説明。「従来の散布作業は(散布液用タンクなどの)準備が大変で悪天候だと散布できない等があったが、同カプセルを使うと施工に必要な工具は電動ドリル、ハンマーなどで準備は簡単、住民にも安全で環境にやさしい」と話した。
 街路樹などとして道路沿いや公園に植えられているアカギに被害をもたらすアカギヒメヨコバイは、国内においては6年前に那覇市で初めて確認された外来種の害虫。宮古島市では7月に被害が初確認された。

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