中山総支配人(中央)らスタッフはホテル周辺の海岸を清掃した =ローズウッド宮古島

島内各地で「#ごみゼロ大作戦」 未来つなぐ意識を行動化 拾う市民の想い

 宮古島市全域で30日、2025年度島内ごみゼロ大作戦が市民らによって実行された。同作戦は宮古の海をキレイにし隊(井上美香隊長)が企画したもので、官公庁や学校だけでなく多くの市民がボランティアで参加した。各地の小さな行動が集まり、美しい島の自然を未来へとつなげる意義を示す一日となった。

■ローズウッド宮古島
 5月30日の「ごみゼロの日」に合わせ、ローズウッド宮古島の従業員らは同ホテル内ビーチや施設周辺で清掃活動を実施した。同ホテルでは1~2カ月に一度のペースで海岸清掃を実施している。
 中山典子総支配人は「せっかくの機会なので社内で呼びかけた。従業員も意識高く取り組んでくれた」と語った。

■みやこ学園
 みやこ学園の利用者らは山中集落周辺で清掃活動を行った。2グループに分かれ、集落内を歩きながら落ちていた空き缶やごみを丁寧に回収した。
 この取り組みは、地域への感謝と美化活動を兼ねたもので、障がい者が社会の一員として役割を果たす姿を地域に示す狙いもある。
 伊志嶺博司理事長は「地域の皆さんに少しでも恩返しできればという思いで清掃を行った」と語り、
 活動後には、以前沖縄県知的障害者福祉協会から贈られたA&Wのチケットで購入したハンバーガーを皆で味わい、達成感を共有し温かい交流と実践を通じて、地域と福祉の絆がさらに深まった。

利用者らは歩きながら清掃活動を行った=山中集落周辺

■平一小学校
 平良第一小学校の児童らは登校時に通学路でごみを拾い、昇降口前に設置されたごみ箱に分別して捨てる活動を行った。
 同校では美化委員会が中心となり、校内放送で事前に趣旨を周知。ごみ分別方法を示す手作りプラカードも用意した。
 雨天のため車での送迎が多かったが、ペットボトルや菓子袋などを拾い清掃に励んだ。昇降口には委員らが分別方法を説明しながら仕分け作業を行い、多くの児童が協力する姿が見られた。
 與那覇盛彦校長は「活動を通して郷土愛や環境意識が育まれてほしい」と期待を寄せた。

昇降口前に設置されたごみ箱に分別して捨てる児童ら=平一小

■東小学校
 東小学校は校内外で清掃活動を行った。そのうち、1、2年生は校内を、3年生以上は指定された校外エリアを担当し、落ちていたごみを一つ一つ拾い集めた。
 また4年生は社会科の学習の一環として、自分たちが回収したごみを教室に持ち帰り、分別作業を実施。環境教育と実践を組み合わせた取り組みとなった。
 活動後、4年1組の児童らは「思ったよりごみが多かった」「空き缶がたくさんあったし、バイクやラジオも見つかってびっくりした」と話した。

各学年で役割分担して清掃活動を行った=東小

■鏡原小学校
 鏡原小学校の児童らは「宮古の海をキレイにし隊」とも協力しながら、全学年が七原公民館や学校周辺、住宅街などそれぞれの地域で鏡っ子クリーン運動に取り組んだ。回収したごみは学校へ持ち帰り、分別作業とともに分析にも活用。環境教育として学びを深める予定という。
 このうち4年生52人は、地域行事に関わる体験として、6月1日のハーリー大会を前に高野漁港周辺で海岸をクラスごとに分かれて約1時間で計14袋分のごみを回収した。児童らは海外製ペットボトルや珍しいごみに興味津々で取り組んでいた。

ハーリー大会前に海岸美化に努めた鏡原小児童ら=高野漁港周辺

■海邦銀行

沖縄海邦銀行宮古支店の行員らも#ごみゼロ大作戦=西里大通り

■陸上自衛隊

陸上自衛隊宮古島駐屯地宮古警備隊員らも清掃活動を行った=島尻漁港海岸沿い

■東川根自治会

東川根自治会も清掃活動=県宮古保健所近く

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