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教育長任命案に対する挙手採決の模様 =市議会本会議場

議員定数は2議席削減 市議会3月定例会最終本会議 大城教育長案は不同意 粟国氏へ2度目の辞職勧告

 宮古島市議会(平良敏夫議長)は25日、3月定例会最終本会議を開き、各常任委員会からの審査結果報告を受けて討論・採決を行った。採決の結果、419億円余の新年度予算、副市長選任案等は議会承認を得られたものの、教育長任命案が不同意となり、嘉数新市政は厳しい船出となった。また、議会運営委員会(狩俣政作委員長)から発議された議員定数削減案が可決。2度目となる粟国恒広氏に対する議員辞職勧告決議案も全会一致で可決された。
 宮古島市議会3月定例会は最終日を迎え、議案に対する本会議採決が行われた。本格始動を迎える嘉数新市政のカラーを示す新年度予算案や市特別職人事案など、注目議案に対して、議会がどのような判断を行うか注目された。
 市長方針の遂行を実現する419億円余の一般会計と6つの特別会計を合わせた総額567億円余の新年度当初予算案と、市長の事業執行を補佐する副市長選任については賛成多数で議会承認を得られた。一方で、教育長の任命同意案に対しては賛成少数で否決された。
 同提案に対して、議員から「大城氏は座喜味前市長に任命されながら任期途中に自己の政治的判断により、現場を放棄して辞職した後、息子の市議選と嘉数市長の選挙戦を積極的に支援した」と話し、「大城氏は政治的中立性を欠くうえ、自分を任命した前市長に石を投げるような人物は教育長に相応しくない」との任命に反対する意見が上がった。
 採決の結果、同意案への賛成者は8人に止まり、教育長任命案は否決された。これにより新年度の教育行政は、引き続き教育長職務代理者により始動する。
 議会運営委員会(狩俣政作委員長)の発議により、次の一般選挙から議員定数を2議席削減して22議席とする条例改正案市議会関連の5つの議案が上程された。
 議員定数削減については「市民の声を確実に市政運営に反映させるためには、現状の24議席を維持すべき」として、削減に反対する意見も出たが、採決の結果、賛成多数で削減案が可決された。
 また、農地の違法転用が問題視されている粟国氏に対する議員辞職勧告決議案が提出された。同決議は昨年3月定例会にも提出され、賛成多数で可決されている。
 決議案の採決前には、粟国氏に弁明の機会が与えられたものの、決議に反対する意見はなく、辞職勧告決議が全会一致で可決された。
 市議会は2度目となる辞任勧告を発したが、同決議に法的拘束力はないため、実際の辞職については粟国氏の意思に委ねられている。

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