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デモンストレーションで乗車時のタッチ決済

路線バスの利便性向上 5日からタッチ決済 協栄・中央乗車サービス 関係者がセレモニー

 宮古空港と下地島空港を発着する路線バスを中心にクレジットカード等の決済による乗車サービスが5日から始まる。宮古協栄バスと中央交通の路線で三井住友カード(SMBC)が提供する公共交通機関向けソリューション「ステラトランジット」を活用したタッチ決済対応カード(クレジット、デビット、プリペイド)や同カードが設定されたスマートフォン等による乗車サービスで観光客らの利便性向上が図られる。導入開始前の4日に下地島空港でセレモニーがあり、バス停乗り場でタッチ決済によるデモンストレーションが行われた。

テープカットを行う交通事業者、金融機関と嘉数市長(左から4人目)ら=みやこ下地島空港ターミナルビル


 同サービスはSMBCやジェーシービー、小田原機器、QUADRACが共同で実施。宮古協栄バスと中央交通が運行する路線でクレジットカードなどのタッチ決済を取り入れ、乗降車時に専用のリーダーにクレジットカード等をタッチすると決済できる。
 導入するシステムはSMBCの「ステラトランジット」。対応するのはビザ、JCB、アメリカン・エキスプレス、ダイナーズクラブ、ディスカバー、銀聯の6ブランド。追加予定のマスターカードは4月以降の対応を予定している。
 みやこ下地島空港ターミナルビルで行われたセレモニーでは嘉数登市長、沖縄総合事務局宮古運輸事務所の友利英樹所長、三井住友カードTransit事業推進部の石塚雅敏部長、琉球銀行の島袋健頭取、中央交通の森良知社長、下地島エアポートマネジメントの鶴見弘一社長らがテープカットを行った。
 嘉数市長は「今回のタッチ決済導入は乗客の利便性向上と併せてキャッシュレス決済などデジタル化を推進している市の地域交通計画の達成に資するものと考えている。6月には香港便の再就航が予定されており、外国人の観光客の移動にもタッチ決済が活躍する」と期待を込めた。
 中央交通の森社長は「海外からの客は特に現金に両替することなく公共交通を利用できる環境を期待しており、キャッシュレスで行きたい所まで乗車できるというのは画期的なこと。国内客もキャッシュレスに向かっていく中で運転手の両替など手間の軽減になる」と述べた。
 琉球銀行の島袋頭取は「5日から路線バスにタッチ決済で乗車していただくことになる。これにより宮古島を訪れる観光客や地元の皆さんが利用される際に利便性が大幅に向上することになる」と述べた。
 SMBCよると国内のタッチ決済は40%で世界全体では80%を超えている。2020年の開始から現在、39都道府県156事業所に展開しており、25年に大阪で万博もあることから関西圏での受け入れの環境が整われている。沖縄本島でも徐々に浸透しており、3月下旬から沖縄都市モノレール「ゆいレール」でも使えるようになる。八重山地域ではバス、フェリーなど事業所で導入されているという。

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