顕彰碑前に散乱した酒盛りのあと
=12月29日(提供)
年末に残念な光景 久松五勇士顕彰碑で失礼行為に憤慨 ごみ散乱の不適切行為
年の瀬の12月29日未明から明け方にかけ、平良久貝の久松五勇士顕彰碑で何者かが酒盛りをし、ごみがそのまま放置されていたことが分かった。ごみを発見したのは市議の粟国恒広氏で、粟国氏は「気持ちよく元旦を迎えようとしている時に発見し目を疑った。とても残念だ」と述べ、「久松五勇士120周年という節目を前に許せない行為だ」と憤りを示した。
粟国氏は同日朝ごろに日課となっている同顕彰碑を訪れ、階段を上がったところで散乱されたものを目にした。散乱していたのは酒瓶や酒パック、ソフトドリンクの空き箱や飲みかけのペットボトルや乾きもの食品など。さらにヘルメットも放置されていた。
粟国氏によるとたまたま近くを観光客も通り、散乱された様子を目にしたたとのことで「『朝から見たくないものを見てしまった。宮古島でもこういうことがあるのか』と残念そうにしていた」とその様子を語った。
粟国氏は「屋外で酒盛り自体を控えてほしいが、ごみの片づけや場所をわきまえることが必要だ」と強調し、「この顕彰碑は久松の住民にとってはとても大切な場所。進学や就職で島を離れる際には必ず報告してから旅立つ。いわば久松の人たちにとっての自尊心を示す聖地だ」と語った。
同顕彰碑は今から120年前の日露戦争最中の1905年5月、日本海海戦に先立ち、バルチック艦隊発見の知らせを宮古島から石垣島に伝えた5人の地元漁師の功績をたたえるために建立されたモニュメント。これまでも10年の節目には記念事業が行われるなど地元民の矜持を象徴するものとして大切にされてきている。
散乱したごみは粟国氏らが片付けたとのことで、「ヘルメットは預かっているので心当たりがある人はぜひ名乗り出てきてほしい」と呼び掛けている。