座喜味市長(右)に実証実験の詳細を説明する與那嶺組合長 =市役所

「自然の豊かさ発信期待」 八重干瀬周遊ツアー開始

 池間漁業協同組合の與那嶺大組合長は11日、市役所に座喜味一幸市長を訪ね、10月中旬をめどに漁船での周遊、アクティビティーの釣りや食事をセットにした八重干瀬周遊ツアーの実証実験を実施することを報告した。座喜味市長は「この事業は地元にメリットがある。八重干瀬をわれわれの財産として共有し、ツアーを通して多くの人に自然の豊かさを発信できると思うので、大変期待している」と話した。
 同事業は漁協の収入増加や活性化、地域全体の活性化、地域環境を守りつつ観光振興を進め、魅力的な地域づくりを推進することを目的に実施。事業費は6000万円で国からは5000万円の補助がある。
 「八重干瀬周遊ツアー」の名称で、漁船に乗って漁師が知るルートや知識による案内で周遊を行う。体験アクティビティーとして、漁師だからできる好漁場への案内や釣りのサポートもある。また、釣った魚や漁場で捕れた魚を使用した食事もできるなど従来とは違った体験もできるとしている。ツアーは10月から受付を開始し、中旬ごろの大潮の日に初めて実施するとしている。期間は11月下旬までで、ツアーは15回程度を予定している。参加料金は4千円からとなっている。申し込みはJALJTAセールスからオンラインで予約し、決済する。
 池間漁協は10月上旬までにコンテンツの詳細をまとめ、モニターツアー実施後は12月から来年2月までに結果を取りまとめ、商品化の検討に入るという。
 面談後、與那嶺組合長は「漁業だけでは漁協の経営が苦しく、漁協が存続していくためには別の道も探る必要があると思っている。自治体の応援も借りながら、今回の事業に応募した。今回の実証実験を来年以降も生かしながら漁協としても頑張っていきたい。経営にプラスになるようにこれからもさまざまな方向でやっていきたい」と話した。

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