大城教育長の退職同意 市教委定例会 辞職で追加議案に 教育予算増で環境整備
大城裕子教育長が12月31日付で退職願を提出したのを受け、26日に市役所で行われた宮古島市教育委員会の定例会には追加議案が提案され、教育委員が退職に同意した。任期途中の辞職に「迷惑をかけるが、お世話になった方々に感謝したい」と述べた。コロナ禍で学校現場が混乱する中で就任した大城教育長は「厳しいスタートだった」と振り返った。教育関連予算については「年々増額し、2024年度は10・5%になった。子どもたちを取り巻く環境が整備され、なにより保護者の負担軽減が図られた」と述べた。
退職同意のあとあいさつした大城教育長は「皆さんと共にさまざまな教育課題の改善、解決に向けて取り組んできた。コロナ禍を乗り越えて通常に戻った学校では子どもたちの活躍が光り、教職員の努力もあり市の教育は充実発展した」と述べた。
教育関連予算は就任後、年々増額したことを説明し「子どもたちに多様な機会を提供できるようにとあらゆる施策を進めてきた。確かな学力向上では基礎学力、小学校低学年や幼児教育に課題があるとして幼小連携、小学校低学年の基礎学力の定着の取り組みを進めた。今後、数年後には少しずつ結果が出てくる」と期待を寄せた。
前泊直子教育長職務代理者は、大城教育長の辞職に「任期まで)職務を全うしたかったと思うがいろんな諸事情があり、途中で辞めるのは本人も苦しい決断だったと思う」と話した。自身については「引き受けた以上、教育行政に支障のないようにできる範囲で務めたい。職員と相談しながら役目をしっかり頑張りたい」と語った。
大城教育長の任期は22年4月1日から25年3月31日までだが、任期を残し24日に市総務部に12月31日付での退職願を提出した。その際は「任期を残した状態で辞めるのは残念だが、熟考し決断した。市民の皆さんにはご理解とご協力をお願いしたい」と話した。
新教育長が決まるまで教育委員は教育長職務代理者の前泊氏を中心に中尾忠筰氏、根間玄隆氏、平良智枝子氏の4人が務める。