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製糖開始式でサトウキビを投入する山城社長(右から3人目)ら =宮古製糖城辺工場

宮糖城辺が操業開始 24・25年期サトウキビ 12万7千㌧見込む 初日は伊良部島の原料搬入

 宮古製糖城辺工場は10日、2024・25年期製糖操業を開始した。今期の原料搬入量は前期より1万4000㌧増の12万7000㌧を見込む。同日から25日までは伊良部工場の原料1万5000㌧を搬入計画しており、城辺と上野の原料搬入は26日から始まる。今期は天候に恵まれてサトウキビの生育はいい状態で豊作型だという。製糖開始式では山城一成社長らや市、県、JAなどの関係者が期間中の安全操業を祈願した。製糖操業終了は来年3月下旬を予定。
 製糖開始式では関係者が見守るなか山城社長、JAおきなわ宮古地区本部の久志隆盛本部長、県宮古農林水産振興センターの平安名盛正所長、宮古島商工会議所の根路銘康文会頭らが原料のサトウキビを圧搾機に投入した。
 山城社長は「今期は7月中旬まで干ばつ傾向だったが7月末の台風接近により解消し、以降は例年を上回る降水量に恵まれて豊作系のサトウキビ生育となっている。前期は残念なことに産業事故が起きた。改めて遺族にお悔やみを申し上げるとともに被害に遭わられた方のご冥福を祈りたい。工場に従事する者として2度と事故を起こさないよう安全第一で操業に当たることを約束する」とあいさつした。
 市議会対応で出席できなかった座喜味一幸市長からは「城辺工場では前期を1万4000㌧上回る12万7000㌧の見込みと伺っており、豊作の年として大きな期待を寄せている。市としても関係機関と連携を図りながら土地改良事業等の生産基盤の整備をはじめ有機質肥料の購入支援や病害虫への対策など更なるサトウキビの増産に向けて支援を進めていきたい」とコメントを寄せた。
 前期に続いて伊良部工場の原料の一部を城辺工場に搬入する。これは宮古全体でサトウキビの製糖を終了することで春植えや肥培管理を早めにするという目的がある。洌鎌英樹農務部長は「城辺、上野の農家には迷惑をかけるが伊良部の操業期間を短くしたいとので理解してほしい」と話した。
 初日の伊良部島からの原料搬入は721㌧。平均糖度は12・33度、最高は14・60度、最低は10・30度だった。

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