最高の「大賞」に根間さん 第17回なりやまあやぐまつり 「御神山賞」は粟国さん
第17回なりやまあやぐまつり(同まつり実行委員会主催)が13日、城辺友利のインギャーマリンガーデン海上特設ステージで行われた。本選では一般の部20人、子どもの部6人が宮古民謡を代表する「なりやまあやぐ」を歌った。審査の結果、一般の部の大賞には根間玉恵さんが選ばれた。子どもの部は粟国香音さんが優勝し「御神山賞」を手にした。会場では大勢の住民や観光客らが情感を込めて歌う「なりやまあやぐ」を楽しんだ。
同まつりは、「なりやまあやぐ」を継承していくことを目的に発祥の地の友利で開催されている。
この日は午前7時から安全祈願祭が行われ、まつりの成功を祈願した。なりやまあやぐ歌碑の前では「なりやまあやぐ」を奉納。このあと一般の部の予選があり、59人が本選に向けて練習の成果を発揮した。結果、本選には20人が挑んだ。
午後4時半からの本選は友利獅子舞保存会の獅子舞による座開きで始まり、友利部落子ども会が「なりやま宣言」を行った。みるく口説保存会は「みるく口説」を披露した。
ステージでは、子どもの部や一般の部の出場者らが練習の成果を披露し、観客から大きな拍手を受けた。
海上のステージには淡い光が当たり、前にはサバニを浮かべた。観客席の砂浜は、ろうそく灯籠などで幻想的な雰囲気を作り出した。その中で出場者らは三線を弾きながら情感を込めて歌った。
一般の部の前に主催者の友利聖乗会長らがあいさつし大勢の観客を歓迎した。審査発表前には琉球舞踊「穂花会」、宮古舞踊「んまてぃだの会」が踊りを披露。シンガーソングライターのASU華さんが歌で盛り上げた。
一般の部で大賞に輝いた根間さんは「この賞をいただけることは想定していなかったので言葉が見つからない。子どもたちを稽古で教えているが、この1年だけということで挑戦して賞をいただけたことには感謝したい」と話した。
一昨年はイムギャー賞、昨年はあま井賞を受賞し、今年は最高の「なりやまあやぐ大賞」に輝いた。「三線を習い、たくさんの人との出会いで世界観、人間観が変わった」とも話した。
子どもの部で優勝した粟国さんは「最初は緊張したが思いきって歌ったら、みんなが拍手してくれたので楽しかった、憧れのステージで気持ちよく歌うことができた」と笑顔を見せた。
結果は次の通り。
【一般の部】なりやまあやぐ大賞=根間玉恵▽金志川賞=川満美生▽イムギャー賞=根間美穂▽あま井賞(あまがーしょう)=川元真依▽元島賞=真栄城樹
【子どもの部】優勝=粟国香音▽2位=仲田明貴▽3位=津覇璃音