西原創立150周年記念事業で会見する山里会長(右から3人目)ら =西原地区公民館

11月17日に式典・祝賀会 記念事業は御嶽整備、サバニこぎなど 西原創立150周年で

 西原創立150周年記念事業期成会(山里雅彦会長)は7日、西原地区公民館で会見し、11月17日に「記念式典・祝賀会」を開催すると発表した。1874(明治7)年に池間島、佐良浜から分村し、先人の開拓精神と不屈の精神によって築かれた西原は発展して150年の節目を迎える。記念事業は記念式典・祝賀会のほか御嶽整備、サバニこぎプロジェクト、児童生徒の「人文字」、記念誌の発刊などが予定されている。
 山里会長は、1874年に池間島と佐良浜から分村して150周年の節目に記念事業期成会を設立したことを報告し、「先人たちが分村時代から脈々と培ってきた歴史、伝統文化を引き継ぎながら次世代へ未来志向で発信し、地域のみなさんと協力しながら盛り上げていきたい」と述べた。
 記念事業の経過では、5月28日の第1回から計6回の準備会を行ったことを説明し、7月10日に記念事業期成会設立総会を行ったことを報告した。
 西原地区公民館で開催する11月17日の記念式典(午後1時半開始予定)、祝賀会(午後3時開始予定)に向けては記念誌広報などの4部会で取り組んでいることも説明した。
 記念事業の御嶽整備は大主神社(ウハルズ御嶽)のトイレ、駐車場を整備し、仲間(ナイカニ)御嶽でも整備を行う。サバニこぎプロジェクトは青年らが池間島から西原の大浦湾までサバニをこぐもので9月に実施予定。
 幼稚園児や児童生徒らによる「人文字」は、9月15日の西辺幼稚園、小学校、中学校の合同運動会で行う。西原地域の入口には中学生らの標語の立て看板や横断幕、のぼりを掲げて「西原創立150年」をPRすることにしている。
 分村では池間島から73戸、佐良浜から15戸、横竹から2戸の計90戸、480人余が移住し、池間島の伝統を受け継いだ漁業と農業の「半農半漁」で生活してきた。創立100周年の1974年に人口は2000人を超えていたが、150周年を迎えた現在は産業の多様化と核家族化、少子高齢化などにより2023年12月現在では768人となっている。
 会見では「人口は減少傾向にあるが西原出身者は島の内外で活躍し、児童生徒の文武両道の活躍は目を見張るものがある、集落内の御嶽行事などの伝統祭祀(さいし)はしっかりと引き継がれており、先人が築いた西原の誇りは今も脈々と受け継がれている」と強調した。

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