宮國校長が一人ひとりに卒業証書を授与した =平良中学校体育館

市内3中学で卒業式 希望を胸に250人が巣立つ

 宮古島市で平良、上野、西辺の3中学校が卒業式を実施。天気にも恵まれた9日、平良196人、上野44人、西辺10人の計250人が学び舎を巣立った。さまざまな制限と付き合ってきたコロナ禍で始まった中学校生活は昨年5月の5類移行によりイベントも解禁し、色濃い1年間となり、その中でもたくましく3年間で成長した生徒らの門出を教職員や保護者、在校生らが盛大に祝福した。池間、狩俣、北、久松、鏡原、城東、下地、伊良部島の8校は、きょう10日に一斉に実施する。

◆平良中学校
 平良中学校(宮國幸夫校長)の「第72回卒業式」は体育館で午前9時半から始まり、在校生や保護者らが見守るなか卒業生196人が入場した。校歌斉唱のあと宮國校長が一人ひとりに卒業証書を授与。卒業生は3年間の学びの証をしっかりと受け取り、楽しい思い出が残る学びやを巣立った。
 宮國校長は祝福し、「高校や社会生活という新しいステージは更なる自己啓発の場となり、より広い世界へと導く。これからの人生で直面するであろう挑戦に勇気と自信を持って立ち向かい、自分自身の可能性を広げてほしい」と期待を込めた。大城裕子教育長も教育委員会告示で激励した。
 在校生代表の阪口紘之介さんは、学校行事を引っ張った3年生に感謝した。
 卒業生代表の新城萌依さん、佐和田美咲さんは答辞で学校行事の歓迎会や合唱コンクールなどを振り返り、修学旅行では「旅行先で笑いあった一瞬一瞬が宝物になった」と話した。先生や父母らに感謝の言葉を述べ、共に過ごした仲間には「3年間の大きな支えとなった。これからは今とは違った環境で、それぞれの夢に向かい歩んでいく。行く手を阻むような困難が立ちはだかることもあると思うが、平良中で過ごした頃を思い出せば乗り越えられる。共にそれぞれの輝く未来を切り開いていこう」と述べた。

◆上野中学校
 上野中学校(砂川泰範校長)の卒業式は午前9時半から同体育館で行われ、砂川校長から卒業証書を授与された44人の卒業生たちは父母や教職員、在校生が見守る中3年間過ごした学び舎を巣立った。
 式辞で砂川校長は「コロナ禍が収束していない中でスタートした中学生活で最上級生となった本年度は通常の学校生活に戻り、閉塞的な生活から解き放たれ運動会、修学旅行に男女での駅伝県大会出場と上野中の模範の存在でした。博愛の精神は困難な時も支え合い喜びを分かち合う絆を築く土台となります」と言葉を贈った。
 保護者を代表して和田芳勝PTA会長は教職員や卒業生の担任に感謝を述べ、「上野中学校はじめ、この地域には行動力と団結力と素晴らしいチームワークが誇りです。卒業生は新しい縁を大事にさまざまな事にチャレンジをして下さい。どんな時もチーム上野として保護者は応援しています」と述べた。

44人が巣立った上野中学校の卒業式

◆西辺中学校
 西辺中学校(友利和広校長)は、午前9時に卒業式を開催。西辺中の卒業式は、門出を祝したくす玉割りから始まり、一人ひとりの懸垂幕を飾るなど他に例を見ないほどの意匠を凝らして体育館を飾った中で「夢ある偉大な航路(グランドライン)にさぁ出航」をテーマに行われた。
 友利校長は入学式のときに送った3つの約束など卒業生らの中学生活を振り返り、「皆さんが栄えある西辺中学校の卒業生として自信と誇りを持ち、社会に貢献できる人材に成長し、幸せな人生を歩むことを願ってやまない」と激励の言葉を贈った。
 卒業証書授与では一人ひとりが授与のあと中学生活を振り返り、今後の抱負を発表。その後、15年間共に地域で育った10人は思い出を振り返りながら新たな旅立ちに向け、涙ながらに在校生、教職員、保護者らへ答辞を読み上げた。
 卒業生の赤嶺煌人さんの母・愛子さんは保護者代表として「やらなかった後悔は大きくなる。人生を楽しんでほしい。楽しんだもの勝ち」とメッセージと共に謝辞を述べた。

在校生、教職員、保護者へ涙ながらに答辞を贈った10人の卒業生=西辺中学校体育館

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