牧山公園再整備が始動 観光インフラ整備を協議
宮古島市観光推進協議会(吉井良介会長)は28日、2023年度第2回となる協議会を市役所会議室で開催した。同会事務局より本年度の取り組みとして牧山公園活用検討部会、受入環境検討部会でまとめた報告を受けて伊良部牧山公園の整備に向けた協議などを活発に行った。同協議会は今後も定期的に開催され、観光インフラ整備事業の提案や環境共生型の開発手法などを協議していくとした。
観光推進協議会はこれまで宮古島市第2次観光推進計画に沿って観光拠点整備や受入体制強化に向けた協議を重ねてきており、今回は牧山公園の再整備事業と観光産業に対するアンケート結果報告に基づく観光受入の課題抽出の2点を軸に協議が行われた。
牧山公園は美しい眺望を楽しめる展望台の麓(ふもと)に豊かな緑地が広がる伊良部島観光の重要拠点の一つであるが、施設の老朽化や集客に向けた機能不足が長年の課題となっており、地域住民や観光関係者から再整備の要望も多かった。
公園活用検討部会での意見集約を経て、今協議会では公園再整備に向けて2024年から基本構想策定に入り26年の展望台、トイレ、駐車場整備を皮切りに公園全面のリニューアルを進めていき29年度の新公園のグランドオープンを目指すとしたロードマップ案が示された。整備詳細や管理運営手法などは更なる検討が必要となるが、協議会の全委員が再整備の有効性に賛同したことで事業の前進が期待される。
観光受入体制強化については、市民アンケート結果として「市にとって観光振興は重要だと思うか」との問いに、「非常に重要」「ある程度重要」という肯定的な回答が7割を超え、下地地区と伊良部地区では8割以上が重要だと回答したほか、旅行者の満足度調査で、9割以上が「大変満足」「やや満足」と回答したと報告。要望としてはトイレ・シャワーの整備、ネット環境や駐車場の整備とした回答が上位となっている。
委員からは「快適な観光地づくりのためにも今後も定期的なアンケート実施を求める」との声とともに、課題として残る二次交通や人手不足の解消に向けた取り組みの加速に向けて今後も継続的な調査と協議が求められた。