芋の生産振興、消費拡大へ 「芋の日」イベント 加工品を展示、販売
芋の生産振興と消費拡大を目的とした「芋の日イベント」(主催・宮古島市)が15日、市役所で行われた。栽培の講習会や相談会、加工品の展示、試食販売があり、芋チップ、芋餅、紅芋ムーチー、紅芋タルトなどが並んだ。試食販売会では通常価格よりも安値で販売され、芋を使った加工食品に興味のある市民が訪れて買い求めた。11月16日の「いもの日」の前後には、県主催で芋の拠点産地の市町村持ち回りでイベントが開催されており、来年開催の宮古島市は機運を高め盛り上げていきたいとしている。
イベントには芋加工に取り組んでいる12事業者が参加して芋チップ、紅芋もち、紅いもパイ、芋タルト、紅いも大福、紅芋シフォンケーキ、紅芋ムーチー、島の恵みバスクチーズケーキなどを展示した。
市役所玄関となりに設けられた試食販売会では加工品が安値で提供された。下地の「んみゃーち民宿ういづ」は芋チップスを並べた。採れた芋をスライスし、揚げて味付けしたものを商品名「ん」で販売している。砂糖、雪塩、もり塩、黒糖、きなこの5種類の味で楽しめるという。
買い求めた人たちは「おいしい」と笑顔。芋もちを購入した女性は「芋は好きで子どもも大好き。イベントがあると聞いて来たが、いろんな種類の商品があり、それぞれ食べてみたい」と目を輝かせた。また「こういうイベントがあると芋が身近に感じる」とも語った。
栗芋スパイスおにぎりと栗芋となまり節のカレーパンを購入した女性は「(知人から)ユニークな加工品のカレーパンがあると聞いて来た。買うことができてうれしい」と笑顔を見せた。
市役所2階大ホールで行われた栽培講習会は、県農業研究センター病虫管理技術開発班の秋田愛子氏が「サツマイモ基腐病について」の題名で講話した。基腐病や防除の基本ポイントなどについて説明。被害は塊根の腐敗、つるの褐(黒)変枯死などがあり、県では2018年に初めて報告された。県内すべての拠点産地で発生しているという。
栽培相談会では加工業者と県が芋栽培を始めたい人、芋栽培で困っている人たちにアドバイスを送った。