東軍が10年ぶり勝利 夏の夜に大綱引き 宮古まつり
宮古島夏まつり2023は2日目の22日、五穀豊穣と大漁をかけ、東西大綱引きを開催。熱戦の末に2対1で東軍が勝利し、ことしは「豊作」の年となった。東軍の勝利は13年以来10年ぶりのこと。4年ぶりの大勝負に参加、あるいは観戦しようと公設市場前交差点には大勢の市民や観光客が詰めかけ、夏の夜に大歓声が響き渡った。最終日の23日はトゥリバー地区海浜公園に会場を移し、ダンスショーや花火大会が行われる。
4年ぶりに開かれている宮古まつりでは、22日も西里・市場・下里の3通りで歩行者天国を実施。市民や観光客で大変なにぎわいを見せ、特別な高揚感に街が包まれていた。
大綱引きの前には、ほら貝や三線、太鼓の音に合わせ、久松青年会が獅子舞を披露。ぐるりと取り囲んだ観衆を前に舞い踊り、獅子に厄を落としてもらおうと子どもを差し出す家族の姿も多く見られた。綱引きを主幹する宮古青年会議所の新崎亮太理事長は「地域の方々と協力して綱を編んだ。両軍ともに健闘し、大綱引きを盛り上げてほしい」とあいさつ。
大綱引きは先に2勝を挙げた方が勝者となるルール。14年から19年までは、西軍が6連勝を収めていた。
コロナ禍で3年間の中止を挟み行われた1戦目では、一進一退の攻防が続いたが、綱が大きく東軍側に動いた際、勝利したと思い喜んだ東軍が手を離した。ところが、既定の距離まで達していなかったため勝負は続行となり、西軍が綱を引き切った。
2、3戦目も終盤まで綱が行き来する接戦が繰り広げられたが、油断せずに最後まで力を出した東軍が2連勝で逆転勝利。西軍の7連覇を阻止し、10年ぶりに勝ちどきを上げた。やぐらに乗り宙を舞う綱頭には、会場を埋め尽くした人々から大歓声が上がっていた。
特設ステージでは第49代ミス宮古島のお披露目会もあったほか、熊本県山鹿市が特産品などをPR。同市は宮古島市にとって国内外12番目の姉妹・提携都市で、20日に市役所で締結式を行った。静岡県藤枝市の関係者も来島し、山鹿市とともにブースを構えて広報活動を行っていた。
23日のイベントは午後6時半開始。花火は宮古の語呂合わせで、385発が打ち上げられる予定。