地域で休日の部活指導 市教育委員会、段階的移行の方針示す
宮古島市教育員会(大城裕子教育長)は26日、中学校における休日の部活動指導を、教員ではなく地域の指導者が担う制度づくりを推進する方針を示した。今年度から、地域移行検討委員会設置などに取り組み、段階的に移行していく。スポーツ庁・文化庁は昨年12月、2027年度までの3年間を、改革推進期間とするガイドラインを公表している。同日の市議会一般質問で、池城健氏に大城教育長と砂川勤教育部長が答弁した。
国は部活動を、学校単位から地域単位の取組へと段階的に移行する方針。生徒にとって望ましい持続可能な部活動と、学校教職員の働き方改革の両立実現などが主な目的。27年度までを改革推進期間としているが、地域の実情に応じて可能な限り早期の移行を目指すとしている。
池城氏は「学校での部活動は、友だちづくり、放課後や週末の居場所づくり、各家庭の経済的状況による文化的な格差を縮減する役割を担っている。健康的で幸福な生活を送る上で、スポーツや芸術は大きく寄与しており、子どもたちの不利にならないようしっかりと取り組む必要がある」と述べ、市教委の取組状況や方針を質問した。
砂川部長は「今年度から市の実情に応じた休日の学校部活動の段階的な地域連携に向け、仮称ではあるが中学校部活動地域移行検討委員会の設置、市中学校部活動のあり方に関する方針の改定、24年度からの部活動指導員配置に係る予算計上に向けた準備を行う」と説明。外部指導者活用の積極的推進や生徒のスポーツ・文化活動保障など、地域の実情に合った取り組みを進めると示した。
大城教育長は、部活動が教員による献身的な勤務の下で成り立ってきたとして「持続可能な部活動と学校の働き方改革の両方を実現するためには、休日の部活動における負担軽減を図る必要がある。休日に教科指導を行わないことと同様に、休日に教師が部活動の指導に携らない環境を構築するべき」と答弁。
休日に指導する人材の確保については、「教職員がスポーツ団体・文化団体に所属して、そこから派遣する形で関わる兼職・兼業も想定している。働き方改革には逆行するかもしれないが、そこを整理しながら、休日はしっかりと地域の方に指導してもらう体制を構築したい」と述べた。