市立図書館 貸出数過去最多24万冊
市立図書館(奥平知恵美館長)の2022年度貸出数は24万6523冊で未来創造センターが開館した19年度の20万5532冊を上回って過去最多を更新した。新型コロナ感染予防対策による臨時休館がなく利用制限も解除され、開館日数や入館者数が回復した他、登録者数も増加している。また昨年12月には電子図書館もスタートした。今年度は「郷土の歴史文化講座」などイベントの充実にも取り組んでいく。
コロナで利用制限があった21年度に比べて22年度の開館日数は267日で41日増加、入館者数は13万9589人で5万9694人と大幅に増加したが、19年度の14万2461人には及ばなかった。登録者数は3万1143人で2169人増加して3万人台となった。このうち住民登録外は757人で173人増加しており、宮古の歴史や文化などに興味を持った観光客、島外から調査研究のため長期滞在する人の利用が増えているという。
蔵書数は20万654冊で1万2096冊増加。貸出数の内訳は本館が21万6735冊で3万4577冊増加した。19年度は19万1559冊。感染予防のため学校への訪問を控えていた移動図書館も2万6862冊で1万5895冊増加した。
電子図書館は電子化された書籍をパソコンやタブレット、スマートフォンなどで24時間どこでも貸出返却ができる。利用者数は2924人、蔵書数は3193冊、貸出数は2926冊。現在は1冊を1~2人にしか貸出せないが、今年度は人数制限なく貸し出せる書籍も一部で用意し、学校の読書会などに役立ててほしいとしている。
奥平館長は「本来の図書館に戻りつつある。コロナで外出が制限され、読書をする人が増えているのかも知れない。座席もすべて使えるようになり、中高生の学習利用も増えている。観光客から利用の要望も多い」と話す。
22年度から館内でのミニ演奏会や講話などのイベントも再開しており、23年度は郷土の歴史文化講座を宮古の古代から昭和まで通史を年間通して行うことを予定している。