月間有効求人2,400人 宮古職安、過去5年間で最多

 宮古公共職業安定所(嶺井仁所長)が31日に発表した2023年2月雇用の動きによると、有効求人倍率は1.54倍で前年同月比0.17ポイント上昇して22カ月連続で前年を上回った。月間有効求人数は2400人で8.3%(184人)増加し、過去5年間では最も多くなった。年度末は官公庁の求人が増える時期だが、全産業で人材不足が顕著化しているという。
 新規求職申込件数は714件で11.6%(94件)減少、月間有効求職者数は1560人で3.3%(54人)減少し、ともに2カ月ぶりに減少した。新規求人数は1017人で2.2%(22人)増加し、22カ月連続で増加した。就職件数は133件(県内129件、県外4件)で9.9%(12件)増加し、5カ月連続で増加した。
 主な産業別の新規求人状況(増減10人以上)を見ると、複合サービス事業21人で950.0%増加、不動産業.賃貸業23人で109.1%増加、製造業28人で75.0%増加、宿泊業.飲食サービス業136人で40.2%増加、公務.その他569人で5.4%増加、運輸業4人で73.3%減少、卸売.小売業26人で45.8%減少、建設業26人で33.3%減少、医療.福祉110人で26.2%減少となった。
 雇用保険資格喪失者は248人で42人増加、このうち離職理由が「事業主都合」は9人で1人減少。雇用保険受給資格決定件数は53人で3人増加した。
 嶺井所長は「観光関連産業がけん引し、幅広い業種で活発に求人が出ており、雇用は引き続き改善に向かっている。今後も観光を中心に活発な雇用の動きが予想されるが、物価高騰の経済への影響も注視したい」と説明した。
 また「全産業において人材不足が顕著化している」と指摘し、対策として「求職者のニーズをていねいに聞き、企業には正社員化を呼び掛けるなどマッチングに努めたい」と話し、同職安のミニ企業説明会の活用も勧めていた。

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