安全に楽しめる海へ 水上オートバイを規制
宮古島市(座喜味一幸市長)は4月1日から、水上オートバイなどの利用を規制する条例を施行する。対象となるのは下地与那覇の前浜ビーチと、伊良部島の渡口の浜の2カ所。安全に楽しめる海の実現を目指してのもので、指定区域に許可なく水上オートバイなどで進入することが禁止される。条例には危険航行に対する懲役刑などの罰則も盛り込んだ。渡口の浜で8日、前浜ビーチでは24、25の両日、規制区域を表示するブイを設置した。
「水上オートバイ等の安全な利用に関する条例」は、昨年12月の市議会定例会で賛成多数により可決された。専攻して前浜ビーチと渡口の浜に、許可なく乗り入れを禁止する「事故防止重点区域」を設定。前浜ビーチには市から認定を受けた事業者などが利用できる発着区域を設置する。
渡口の浜の重点区域は全長約400㍍、海岸から70㍍までと設定。前浜ビーチでは前浜港を挟んで全長約2200㍍間が指定されている。砂浜からの距離は70~100㍍。いずれの重点区域にも、30㍍間隔でブイを設置した。
条例には罰則も盛り込んだ。重点区域に許可なく水上オートバイなどを乗り入れた場合は、20万円以下の罰金。区域内において遊泳者の近くで危険な航行をした場合は6カ月以下の懲役、または50万円以下の罰金。条例によって規制されるのは4月1日から11月30日まで。マリンレジャーの閑散期に当たる冬場は制限を設けない。
条例違反行為の監視や記録、違反行為の告発の際に証拠として提出するために、監視カメラも設置する。来年度の一般会計当初予算に費用を計上しているが、カメラが受注生産なため設置は7月ごろを予定。
前浜ビーチの発着区域を使用できる事業者は、公募での選定を経て市から認定を受けたものに限る。無許可で営業しているマリンレジャー事業者は、前浜で水上オートバイなどを使用できなくなるものと解される。
営利目的以外のイベントなどや、個人が発着区域を使用する場合は、使用する日の10日前までに市に申請しなければならない。許可証を交付されたものは利用中手元に常備して、管理者などの求めがあれば提出する必要がある。問い合わせは観光商工課(73・2690)まで。