宮國校長(手前)が一人ひとりに卒業証書を手渡した =平良中学校体育館

市内3中学で卒業式 221人が学び舎巣立つ

 宮古島市で11日、平良・上野・西辺の3中学校が卒業式を実施。平良173人、上野36人、西辺12人の計221人が学び舎を巣立った。一斉休校で入学式が1カ月以上遅れるなどコロナ禍によりさまざまな制限を強いられる3年間だったが、その中でもたくましく成長した生徒らの晴れの門出を、教職員や保護者、在校生らが盛大に祝福した。池間・狩俣・北・久松・鏡原・城東・下地・伊良部島の8校は、12日に一斉に実施する。
▼平良中
 平良中学校(宮國幸夫校長)は、「夢の後には夢がある 未来を創る 大一歩」をテーマに卒業式を開催。宮國校長は「コロナ禍の学校生活をくぐり抜けた皆さんは、諦めない強さと粘り強さを身につけてきた。日々を心の糧にして、誇り高く羽ばたいてほしい」と激励の言葉を贈った。
 卒業生を代表して答辞を読み上げた長濱智佳さんは「友だちとのかかわりが制限される中でも、一つ一つの行事に全力で取り組み強い絆を結ぶことができたことが、私たちにとって唯一の宝物」と振り返った。
 長濱さんは教職員や家族への感謝を伝えるとともに「新しい目標に向かって、今よりももっと成長した姿を見せられるよう頑張りたい」と決意を示した。
 他の生徒への影響度と学校への貢献度が特に高いとして学年から1人を選考する「しののめ大賞」は、上地那奈さんに贈られた。
▼上野中

渡久山校長から卒業証書を授与される卒業生=上野中体育館


 上野中学校(渡久山英徳校長)の卒業式は午前9時半から同校体育館で行われ、渡久山校長から卒業証書を授与された36人の卒業生たちは父母や教職員、在校生が見守る中、3年間を過ごしてきた学び舎を巣立った。
 式辞で渡久山校長は「通常とは違うコロナ禍の中で学んだことは保護者に支えられて普通に生活できる幸せ、悩みを相談できる友人の大切さ、自分をいつでも受け入れてくれる学級のありがたさ。そしてこれから共に歩んでいく上野中75期生の強い絆を育むことができた。自分の将来の夢に向かって力強い確かな歩みで前身してほしい」と言葉を贈った。
 保護者を代表して高木基継PTA会長が「新型コロナの流行で皆さんの中学生活は制限の多いものとなったが、部活や合唱コンクールなどで成果を発揮するなど困難を乗り越えるために積み重ねた努力は皆さんの成長につながったと思う。上野で育ったことに誇りを持って堂々と自分の道を進んでほしい」と述べた。
▼西辺中

おそろいのポーズを決める12人の卒業生=西辺中学校


 西辺中学校(友利和広校長)は、「突っ走れ ここから始まるニューマイウェイ」をテーマに卒業式を開催。友利校長は「かけがえのない仲間とともに、何事にも全力を尽くしてきた皆さんを誇りに思う。皆さんのこれからの成長と幸せな人生を願ってやまない」と激励の言葉を贈った。
 西辺中の卒業式は、豪華な造花のレリーフや足元を照らすスポットライトなど、他に例を見ないほどの意匠をこらして体育館を飾った中で行われた。
 卒業生を代表して、盛島みくさん、本村彩奈さん、前泊穂乃楓さん、砂川新心さんの4人が答辞を読み上げた。両親への感謝を伝えた前泊さんは「お母さんは授業参観に仕事で来られないと思っていたけど、授業が終わる10分前に後ろのドアから顔が見えた。私を探しているのを見て嬉しくて、自然と笑顔になっていた」と思い出をつづった。

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