肥料価格高騰支援の申請を呼び掛ける下地本部長(右)ら =JAおきなわ宮古地区本部

肥料価格高騰で農家支援 上昇分の7割を補助

 国・県が行う肥料価格高騰対策支援事業について、JAおきなわ宮古地区本部(下地誠本部長)は24日まで、利用農家からの申請を受け付ける。化学肥料の提言に取り組む農家に対し価格上昇分の7割を補助するもので、18日まではJA各資材店、19日~24日は宮古地区本部2階大ホールと伊良部・多良間支店で受付。土日祝祭日も実施する。下地本部長は14日、一人の漏れもなく申請を受け付けるために、事業を周知する会見を開いた。
 世界的な穀物需要の増加やエネルギー価格の上昇に加え、ロシアによるウクライナ侵略などの影響により、化学肥料原料の国際価格が大幅に上昇している。海外原料に依存している化学肥料の低減や堆肥などの国内資源活用に取り組む農家に対し、コスト上昇分の7割を支援金として交付。農業経営への影響を緩和するとともに、化学肥料の使用量低減を進めることを目的に事業を実施する。
 補助対象はことし6月から来年5月に購入した肥料だが、今回は6月から10月までに購入した分への申請を受け付け。JA資材店から肥料を購入している農家については、JAが取りまとめを行う。対象農家には19日ごろにJAから通知ハガキが届く予定。
 持参する書類は直近の購買領収書または請求書と、JA貯金通帳か振込先の口座番号が分かるもの。申請に当たっては、化学肥料の低減に向けた取り組みを行うことなどを宣誓・同意しなければならない。
 取り組みは土地・生育診断による施肥設計や▽堆肥や汚泥肥料、食品残渣など国内資源▽有機質肥料▽緑肥作物▽肥料使用量の少ない品種▽ドローンなど可変施肥機―の利用などから2つ以上を選択する。うち1つは新たな取り組みを導入するか、堆肥利用の増加など従来の取り組みを強化・拡大する必要がある。
 18日までは各資材店で受付。問い合わせは平良(72・3770)▽城辺(77・4515)▽上野(76・6438)▽下地(76・6314)▽伊良部(78・3117)▽多良間(79・2116)―まで。19日以降は宮古地区本部2階大ホールと伊良部・多良間支店に窓口を設置する。
 JAを利用していない農家は、5戸以上のグループを作って申請する必要がある。問い合わせは沖縄県肥料コスト低減体系緊急転換協議会(050・5530・5085、平日午前9時~午後5時受付)まで。

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